平成26年度事業計画

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1 方針

  国は「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日)を告示し、社会の変化や新たな課題への対応を示した。同基準では、“知識基盤社会において、図書館は地域の情報拠点等として重要な役割を担うこと”が示されている。
 調布市では、かねてから中央図書館及び10分館からなる図書館システムを構築し、いつでも、どこでも、だれでも気軽に利用できる図書館を目指し活動している。市民の読書活動を推進し、様々な情報・資料の収集及び提供を行い、調査・研究の支援拠点であり続けること、また、地域に根ざした市民文化の創造に寄与するため、図書館協議会やボランティア活動等、市民の参加と協働を得て、積極的な図書館活動を展開することを基本方針としている。さらに、「調布市教育プラン」において “生涯にわたって自己実現を目指す機会を提供”することなど5つの基本方針を設定し、「調布市社会教育計画」においても市民の学びを支えるとしている。これらの方針のもと平成26年度は次の取組を行う 。

  • (1) 図書館運営体制

     利用状況の分析、サービスや業務の見直しを行い、調布市教育プランの主要事業及び調布市総合計画を踏まえた事業に取り組む。

  • (2) 図書館資料の提供(「教育プラン」主要事業78)

     図書館は資料の提供を通じて地域の情報拠点となることから、図書を中心としながら、新聞、雑誌、電子資料等適切な形態の資料の提供を効率的に推進する。

  • (3) 図書館資料の収集と保存(「教育プラン」主要事業77)

     22万市民の“知る、学ぶ場としての図書館”として、時代を超えた蔵書の構築を推進する。また、40有余年に渡る調布市立図書館の歴史に根ざした資料の保存場所を確保し、併せて、多摩地域共同による資料保存について検討を進める。

  • (4) 児童サービスの充実(「教育プラン」主要事業68)

     市内の学校教育機関、健康推進課、その他関連機関との連携をし、子どもの読書環境の向上を図る。「第2次調布市子ども読書活動推進計画」を踏まえ、事業の着実な推進に取り組む。児童サービスの推進及び継続を図るため、担い手としての職員の育成に取り組む。

  • (5) 調査支援サービスの充実(「教育プラン」主要事業79)

     市民の学習・調査活動への人的な個別支援に加えて、資料別の利用案内やホームページでの調査事例の公開など、市民が自分で資料や情報を探すための環境整備を行う。また、地域資料及び映画資料の収集・整理・保存体制の確立を図り、資料提供、調査支援機能の充実を図る。映画のまち調布事業の推進として資料提供、展示等の充実を図る。

  • (6) ハンディキャップサービスの充実(「教育プラン」主要事業80、114)

     録音図書のデジタル化を進め、マルチメディアデイジーのPRに努める。また、音訳者・点訳者及び布の絵本製作者のステップアップ講座を開催し、協力者の養成を図る。高齢者等への宅配サービスの充実やPR活動を引き続き積極的に進める。

  • (7) 市民の身近な図書館としての事業の充実

     地域の公共施設、高齢者施設や地区協議会などの各種団体へ向けて情報を引き続き発信するとともに、地域に係る情報・資料の収集・発信拠点としての機能の充実を図る。さらに、地域の特性に応じ、市民との連携を進める。

  • (8) 行政内部、各種団体・機関等との連携の推進

     図書館職員の技能や図書館資料、調査支援機能などを活用し、行政内部及び各種団体等との連携・協力により、市民サービスの向上を図る。

2 事業概要

NO 事業名 事業内容
図書館運営体制

○ 調布市教育プランの主要事業及び調布市総合計画を踏まえた事業の推進

図書館資料の収集・整理・提供・保存

○ 効率的な資料提供の推進
○ 選書体制の見直し並びに迅速な資料提供ができる体制の推進

児童サービス

○ 児童サービスの担い手となる職員養成のための研修体制の確立
○ 子どもの読書環境の向上に向けて、学校、健康推進課、関係機関等との連携の推進

調査支援サービス

○ 資料別利用案内などのツールの作成
○ レファレンス事例データベースの活用の推進及びホームページでの公開
○ ビジネス仕事関連情報の提供
○ 地域資料及び映画資料を活用したレファレンスの充実

ハンディキャップ
サービス

○ 録音図書のデジタル化の促進
○ 音訳者・点訳者及び布の絵本製作者のステップアップ講座
○ 高齢者等への宅配サービス及びマルチメディアデイジー利用促進のためのPR活動

地域情報化の拠点
としての図書館活動

○ 図書館ホームページ活用の「市民の手によるまちの資料情報館」の内容の充実及び市民協力者との連携の強化
○ 庁内地域資料連絡会の連携の推進
○ 地域に係る情報・資料の収集・発信拠点としての機能の充実

分館施設の整備

○ 分館空調設備の改修及び更新(国領分館・富士見分館)

図書館ボランティア事業

○ ボランティア活動の推進(書架整理、資料修理、宅配等)
○ ボランティア通信の発行や交流会等を通して活動の活性化を図る

市政情報の提供

○ 市役所各部署、公文書資料室等と連携し、市政情報の提供を進める

10 運営状況の評価

○ 図書館法第7条の3に規定する運営状況の評価に係る評価の実施