地域資料

調布市立図書館 地域資料収集等に関する方針

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1 目的

調布市立図書館は、調布に関する専門図書館としての責務を負っている。分館はその地域に関する情報を収集する役割を持つ。

地域資料は、その地域の公共図書館が収集していかなければ、散逸してしまう可能性が大きいため、様々な手段を講じて積極的・継続的に収集していく必要がある。

市民が調布を理解し、市政に積極的に参加する助けとなり、文化を次の世代に継承することを目的に、郷土資料、行政資料、学校資料及び住民資料の四つの大きな柱を立てて、「調布市立図書館地域資料収集等に関する方針」を定める。

2 郷土資料

  •  (1) 定義
    • ア 調布を中心とした地域の地誌(歴史・地理・自然・産業・文化)に関連する資料
    • イ 調布にゆかりのある人物を扱っている資料
    • ウ 調布を中心とした地域に伝来する事柄(民話・伝説・言葉・風俗・習慣)についての資料 
    • エ 調布市が支援するスポーツチームや姉妹都市など、調布に関連する団体や組織に関する資料
  • (2) 収集範囲
    • 調布を中心に、東京都全体を対象とする。歴史的に遡る主題の資料については、武蔵国に関する資料も収集する。
  • (3) 種類
    • ア 図書
      • (ア)  市販図書
      • (イ)  自費出版図書・私家版図書
      • (ウ)  市内法人(事業所・文化施設・福祉施設・寺社など)の発行した要覧・名簿・統計・調査報告書・社史など
      • (エ)  電話帳
    • イ 新聞・雑誌・逐次刊行物
      • 新聞は、全国紙の多摩地域を対象とした地域紙面を切り取って製本し、永年保存する。
      • 雑誌は、市販されているもののほか、郷土研究誌、タウン誌、ミニコミ誌、フリーペーパーなども収集する。
    • ウ 地図・空中写真
      • 地形図、都市地図、住宅地図及び空中写真のほか、商店街マップ、観光マップなども収集する。年代ごとにまちの変遷がたどれるように収集し、入手困難な資料については、複製物の入手に努める。
    • エ パンフレット・リーフレット・チラシ・ポスター
      • 祭り、物産展、花火大会、講演会など、調布市内の催し物に関わる資料を収集し、年代が分かるように保管する。
      • チラシは、新聞折り込み広告の中から調布市内の事業所や店舗、不動産物件など、まちの様子が分かるものを選んで収集する。街頭で配布されるものにも留意する。
      • オ その他の形態の資料(写真・フィルム・音声資料・映像資料・かるた・絵葉書・カレンダー・記念切符・地域限定品など)
      • 博物資料については、必要に応じて調布市郷土博物館と協議し、収集・保管に努める。
    • カ  特別コレクション(映画資料)
      • 「映画のまち調布」の地域特性に留意し、映画資料を地域資料の一環として収集する。(「調布市立図書館映画資料収集等に関する方針」は別に定める。)
    • キ 地域を知るための図書館作成資料
      • (ア)  自館作成による電磁的記録
        • 調布が出てくる資料のリスト、調布地域の地図のリスト等、郷土資料の検索に役立つ主題別リストや、調布の歴史がわかる記録写真等を作成する。
      • (イ)  分館作成による地域を知るための資料
        • 「地域を知る地図」や周辺施設一覧を作成する等、市民の協力を得て分館周辺の情報収集に努める。
      • (ウ)  資料の電子化
        • 希少な郷土資料の原本を保存し後世に残すため、電子化する。
      • (エ)  調布に関する新聞記事データベース
        • 調布に関する新聞記事の切り抜き記事を電子化し、索引を付け、データベース化する。
      • (オ) 「市民の手によるまちの資料情報館」
        • 市民との協働により、調査・整理した調布の情報を電磁的に発信する。

3 行政資料

  • (1)  定義
    • ア 調布市が刊行した発行物
    • イ 調布市の外郭団体・関連団体の発行物
    • ウ 東京都・多摩地域・23区・島しょの自治体発行物
  • (2)  収集範囲
    • 調布市に関するものは、網羅的に収集する。東京都・多摩地域・23区・島しょの自治体発行物に関しては、系統的に収集する。
  • (3)  種類
    • ア 図書
    • イ 広報紙・会報   
    • ウ 地図    
    • エ パンフレット・リーフレット・チラシ・ポスター

4 学校資料

  • (1)  定義
    • 調布市内にある幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校・短期大学・大学・専門学校の発行物
  • (2)  収集の範囲
    • 調布市内の学校に関する資料(要覧・学校史・紀要など)を収集する。市立小学校・中学校の発行物は、全校児童・生徒を対象にした学校だより等を収集する。卒業アルバム・学事報告・名簿・文集など、個人情報が多く含まれるものは対象外とする。
  • (3)  種類
    • ア 図書
    • イ 広報紙
    • ウ パンフレット・リーフレット・チラシ・ポスター
    • エ その他(周年行事配付物など)
      • 博物資料については、必要に応じて調布市郷土博物館と協議し、収集・保管に努める。

5 住民資料

  • (1)  定義
    • ア 調布市を活動拠点とする団体が作成した資料
    • イ 調布市の住民自身が作成した資料(特に一般的な流通の範囲にないもの。)
  • (2) 収集の範囲
    • 調布市内の団体及び市民が作成した資料を収集する。
  • (3)  種類
    • ア 図書館・公民館サークルなど生涯学習団体の発行物
    • イ 自治会・町内会・婦人会・青年団・子ども会・生協・地域生産者・組合・住民運動団体・政党などの発行物・会員名簿
    • ウ 家庭新聞・ミニコミ誌
    • エ 市民文庫
      • 調布市在住の著者から寄贈された著作物
    • オ  名誉市民資料
      • 調布市名誉市民(本多嘉一郎氏、水木しげる氏、山田禎一氏、金子佐一郎氏、林和男氏)の著作や業績を記した資料を、幅広く収集する。

6 保存

地域資料は、現世代の利用に供するとともに次世代へ継承していくために、複本で永年保存する。特に、劣化しやすい資料については、保存方法に留意する。

調布市の行政資料については、市政の公式な記録として、閲覧・貸出用とは別に、原本を1冊装備せずに永年保存する。

中央図書館で調布全域の資料を保存するとともに、分館では分館周辺の地域の資料の保存に留意する。

平成26年3月25日
平成28年3月25日 改訂
令和5年3月31日 改訂