令和6年度 調布市立図書館利用者懇談会(第1回)報告

  • 1 日時:令和6年11月21日(木)午後2時から午後4時まで
  • 2 会場:文化会館たづくり10階1002学習室
  • 3 テーマ:「資料検索のコツ、教えます」
  • 4 参加者:調布市立図書館利用者14人、図書館職員5人
  • 5 内容(要旨) 


(1)館長挨拶

 本日はお忙しい中、利用者懇談会にご参加いただきましてありがとうございます。さて、この図書館の利用者懇談会ですが、平成13年から毎年開催しておりまして、より多くの市民、利用者のみなさまの声を伺い、図書館運営に生かすとともに、図書館の事業についてご案内するために実施しております。 本日は、図書館で「資料検索のコツ、教えます」と題しまして、ご紹介させていただきます。こちらからのご紹介とあわせまして、本日お越しいただいた皆様から、現在の図書館の取組や今後の図書館に期待することなど、ご意見など伺えればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(2)資料検索のコツ、教えます

 ホームページからの蔵書検索の方法をはじめ、書架から資料を探す方法や調布市で所蔵していない資料のリクエスト方法について説明した。

(3)調布市立図書館事業報告・計画について

 「令和5年度調布市立図書館事業報告」(以下事業報告)を用いて、制限をしていた活動を新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い徐々に戻していった活動についてや、施設整備、子どもの読書活動推進をはじめとした実施事業について説明した。また「令和6年度調布市立図書館事業計画」(以下事業計画)を用いて、ICタグシステムの導入やヤングアダルトサービスの推進など事業の重要課題をはじめ、主要事業、施設整備について説明した。

(4)参加者自己紹介

○=利用者、●=図書館

○染地在住。最寄りは染地分館だが、中央図書館を利用することが多い。普段資料検索を頻繁に利用しており、お世話になっている。調布の図書館は様々な分野の資料が揃っているためリクエストするまでもないことがある。勉強している分野については借りつくしてしまった。
○最寄りの中央図書館を利用している。
○新聞の閲覧についてと新着図書案内についての要望・質問が二つあり参加した。
○資料検索をよく利用しており、さらに効率よく出来たらと思い参加した。最寄りは宮の下分館だが蔵書数の多さから中央図書館を利用することが多い。ホームページから予約したり、読書記録をつけたりすることができるのでありがたい。
○読書会に所属している。読書会では以前までは講師が検索について教えていたが、今はいないため生徒が交代で司会をしている。そのためインターネットでの読みたい本の検索について知りたかったがテーマの趣旨とは違った。現在10階の読書推進で手伝いをしている。ただ利用者として利用するだけでは見えなかった図書館のお仕事が見えて来た。
○家族で図書館を利用している。週末にも利用し、図書館が好き。図書館司書について勉強し始めたため、今回のテーマに興味をもって参加した。ICタグによる効率的な貸出や、ITやAIの進化から図書館司書の今後を考えながら勉強している。
○小さいころから図書館にはお世話になっており、書架整理のボランティアを行っている。自分の好きな作家や興味のある分野にしか目がいかなかったが、書架整理をすることにより、普段目につかなかった分野に触れることで世界が広がった。その中で自分のお気に入りの作家を見つけることができると嬉しくなる。季節ごとに替わる4階の展示はその時にあっていて、新しい資料を見つけることができるので今後も続けてほしい。書架整理をしているなかでずっと知りたいと思っていることは本の分類の仕方。どのように分けているのか興味がある。ボランティア活動に生かせるのでそのような講習会を行ってほしい。
○いつも利用しており、リクエストにもよく応じてもらっている。リクエストで購入しない資料について、すぐに電話で丁寧に連絡していただき助かっている。趣味のものを借りている。展示は目につきやすく、こんな小説があるんだと気づくことが出来て助かっている。今回教わったコツを使って今後も資料検索を活用したい。
○数学の学術書や政治、経済、歴史の資料をよく利用している。
○以前は佐須分館を利用していたが、文化会館たづくりには学習室があり、蔵書数が多いことから中央図書館をよく利用している。5階の参考資料室にある資料の中から自分の求めている資料の探し方についての話かと思ったが違った。だが、今回の話も勉強になった。
○ボランティアとして書架整理を行っている。利用者から資料について聞かれることがあるのでそれに生かせることが教えてもらえると思っていたが違った。今日の話は知らないことがあったため参考になった。ぴゅー太はホームページと使い方が違うため、機会があればぴゅー太の使い方も教えてほしい。

(5)懇談会

○=利用者、●=図書館

○令和6年9月に「調布市障害者の多様な意思疎通に関する条例」と「調布市手話言語条例」が制定した。令和7年度以降おはなし会に手話での読み聞かせを、また読み聞かせをする人の育成講座を開いてほしい。調布にはその筋で有名な人が住んでいる。協力を得られるようお願いしたい。
●他自治体でも手話によるおはなし会が行われており、当館でも以前から話し合いを重ねている。早急には難しいが、実現できるよう検討していく。
 
○図書館は静かな空間であるべきだが、その中で新聞をめくる音は大きく聞こえる。住み分けをしてほしい。11階の談話室にはテーブルがあり、人が少ない。または6階の視聴覚資料室も閑散としている。そこに閲覧コーナーを設けてはどうか。静かな環境を保つ努力をお願いしたい。
●図書館内での新聞の音、パソコンの打鍵音が大きいという意見を頂戴している。混雑している際には狭い中で皆さんにご不便をおかけしている。11階は図書館の管轄外であるため難しい。6階の視聴覚資料室は図書館の管轄だが、視聴覚資料専用の部屋としているためこちらも難しい。施設内のレイアウト変更が控えているため、その点は検討している。早急な改善は難しいが、ご意見として承り検討していく。
 
○新着図書案内の中から読みたい本を選んで借りているが、最近借りたい本がない。選定者が交代したのかわからないが、レベルが高い資料は求めておらず、市民一般が借りられる資料を新着図書案内に入れてほしい。
●図書館員のなかで担当を決めて選定会議を行っている。担当は異動等で少しずつ変わるが、大きく変わったということはない。読みたい本がないというのは出版点数が減少していることも影響していると思う。職員の目が行き届かないこともあるので、面白い本があれば教えていただけるとありがたい。
 
○大学系の出版社が出されている資料はだいたい購入するのか。
●専門的な資料は高価で利用が見込まれないため、全て購入しているわけではなく、選書して購入している。
 
○新着図書案内はホームページから閲覧できるのか。
●図書館ホームページで閲覧できる。
 
○英語のハードカバーの資料はリクエストできるのか、また適切な資料なら購入してもらえるのか。
●流通の関係で購入できるものが限られているため、英語を始め、外国語の資料については購入を前提としたリクエストを受け付けていない。
 
○事業報告に「音訳者養成講座フォローアップ勉強会」とあるが、現在活動している人が対象で、新しく募集することはないのか?
●利用支援サービスで行っている事業で、点訳者や音訳者の講座は数年に一度行っている。一回の初級講座を受けただけでは利用者に提供できる資料を作成するようになるのは難しいため、何度も受けてもらっている。
 
○数年前に手話関係の資料の配架場所が障害者の棚から言語関係の棚に変更されたことがあったが、内容に合わせて変更したのか、分類が変更になったのか?
●手話は言語であると定められたことから分類が変更となったため、配架場所も変更した。
○調布だけではなく全国的に変更になったということか?
●全国的に変更となった。本棚の状況などを考慮し、分類が変更されてすぐ対応できたわけではない。他の図書館でもまだ変更できていない図書館があるかもしれない。
 
○事業計画の4ページに利用支援サービス協力者懇談会、5ページに利用支援サービス利用者懇談会とあるが、後者はこの会のことか?
●点訳者・音訳者などで協力いただいている方を協力者と呼んでいる。協力者懇談会とは、そのような方を対象とした懇談会のこと。利用者懇談会は、目の見えない方等利用支援サービスを受けている方を対象とした懇談会。2ページの図書館利用者懇談会がこの会を指している。
○分館でも行っているから年2回と記載があるのか?
●そのとおり。
 
○読書会や公開講座が年に何度か行われているが、作家や学者の選択基準はあるのか?文学系の作家に集中しているように思う。
●講演会はアカデミー愛とぴあ(読書会の代表)と図書館で相談して決めている。アカデミー愛とぴあの方が講師に依頼することもある。時事や歴史講演会も実施しているため、文学系の会ばかりでなく話題の事柄も取り上げている。
 
○読書会で本を選ぶ基準は?無数に存在する作品の中からどのように選んでいるのか。自分も参加したいが、興味のある作品を取り上げていることがない。
○草のみ読書会に参加している。読書会の参加者が、一年分の読みたい資料リストを図書館へ提出する。7月は戦争関連のものにする伝統になっているのでそれ以外の月は個人が好きな本を選んでよい。そのリストを基に図書館側で、蔵書している資料か、また必要冊数が揃うか調査し、ほかの読書会と被らないか等調整する。
○読書会の参加者は何人程度か?
○読書会にもよるが、5~10人。人数が減少すると、他の読書会と合併することがある。
○年齢や性別によって偏りが出てくるのでは?
○夜やっている読書会は男性や働いている方もいる。開催時間によって参加する読書会を選べる。
 
○分野の選定基準は?
●「資料の収集・保存・除籍に関する基本的方針」を定めている。大枠での基準と、分野ごとの収集方針がある。5階の参考図書室や図書館ホームページから確認できる。  

(6)結びの挨拶

 お忙しい中、大勢の方にご参加いただきありがとうございます。何かご意見・ご質問がありましたら電話でも窓口でも受け付けています。本日はありがとうございました。