令和6年度 調布市立図書館利用者懇談会(第2回)報告

  • 1 日時:令和6年11月28日(木)午後2時から午後4時まで
  • 2 会場:神代分館集会室
  • 3 テーマ:「資料検索のコツ、教えます」
  • 4 参加者:調布市立図書館利用者3人、図書館職員6人
  • 5 内容(要旨) 


(1)館長挨拶

 本日はお忙しい中、利用者懇談会にご参加いただきましてありがとうございます。さて、この図書館の利用者懇談会ですが、平成13年から毎年開催しておりまして、より多くの市民、利用者のみなさまの声を伺い、図書館運営に生かすとともに、図書館の事業についてご案内するために実施しております。 本日は、「資料検索のコツ、教えます」と題しまして、ご紹介させていただきます。こちらからのご紹介とあわせまして、本日お越しいただいた皆様から、現在の図書館の取組や今後の図書館に期待することなど、ご意見など伺えればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(2)資料検索のコツ、教えます

 ホームページからの蔵書検索の方法をはじめ、書架から資料を探す方法や調布市で所蔵していない資料のリクエスト方法について説明した。

(3)調布市立図書館事業報告・計画について

 「令和5年度調布市立図書館事業報告」(以下事業報告)を用いて、制限をしていた活動を新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い徐々に戻していった活動についてや、施設整備、子どもの読書活動推進をはじめとした実施事業について説明した。また「令和6年度調布市立図書館事業計画」(以下事業計画)を用いて、ICタグシステムの導入やヤングアダルトサービスの推進など事業の重要課題をはじめ、主要事業、施設整備について説明した。

(4)参加者自己紹介

○=利用者、●=図書館

○深大寺在住。普段は深大寺分館を利用している。以前は神代分館を利用していたが、駐車場がある深大寺分館の方が便利なので、自然に深大寺分館を利用するようになった。
○今年3月まで小学校司書として勤務していた。4月から司書資格取得のために大学に通い始めた。中央図書館レファレンスカウンターで懇談会の紹介を受けたため、参加した。今回の内容はとても勉強になった。
読みたい本はたくさんあるが、借りて帰っても読み切れないことが多い。速読の本は身につかなかった。集中力が落ちているのかもしれない。

(5)懇談会

○=利用者、●=図書館

調布市の令和5年度の資料貸出数は200万冊ほどと説明を受けたが、市の人口と合わせて考えると、1人当たりの読書数は10冊程度ということになる。調布市民は本をよく読んでいるといえるのか。
利用は少なくはない。多摩地域の中では多い方だといえる。

来館する人とそうでない人で読書の量にかなり偏りがあるような気がする。三鷹の図書館では、無料でコーヒーをサービスするというイベントがあった。自分自身、お酒を飲みながら、ほろ酔いで本を読む時間をとても贅沢だと感じている。普段本を読まない人も、その贅沢を感じられるよう、読書に付加価値をつけるようなイベントができないだろうか。
近隣図書館での取り組みを参考に、調布の図書館でも、来館のきっかけになるようなイベントを考えていきたい。

電子図書館の導入予定はないのか。
現在、慎重に検討を進めている。利用の多い雑誌や購入の難しい外国語資料等は電子図書館での提供に需要があるのではと考えている。

映画資料のデジタルアーカイブもタブレット等で見られるようになるとよいと思う。
調布デジコンで一部ポスター等を公開しているが、館内端末での閲覧に限っている。映画関連資料は著作権の関係もあり、インターネット上への公開は難しい。

ポスターや台本等の映画資料は蔵書検索にヒットしないのか。
データは作成しているので、所蔵の有無を確認することは可能。ただ、閲覧に関しては館内に限っているものが多く、来館していただく必要がある。

図書館公式Xではどのような投稿をしているのか。
おすすめ資料の紹介や各館での展示の様子、イベント情報などを投稿している。

電子図書館が導入されると、紙の本はなくなってしまうのか。
具体的に決まっていることはないが、紙の本が一切なくなるということはないと考えている。

学校だより等は子どもたちにはタブレットで配信されている。図書館で保存しているものはそれを印刷して保存しているのか。
現在は各学校から紙で送られてきている。今後配信のみとなった場合はプリントして保存する形になる。

司書がいる意義とはなんなのか。
図書館の運営では、今使う人、将来使う人、両方のことを考え、図書館全体でどのような資料を持っているべきかを見渡していく必要がある。短期間で異動するのではなく、専任の司書として続けて勤務することで、図書館の蔵書を把握し、利用者のニーズを捉えることで、本を提供・管理する責任を全うできると考えている。

人気のある書店のように、司書のおすすめ本コーナーがあると嬉しい。この時代だからこそ読みたい本というようなテーマで紹介するのも面白いのではないか。
児童書では選定の時点で大半の資料に目を通しているが、一般書は出版点数が多く、全ての内容を把握しておすすめするのが難しい場合がある。常設でおすすめ本コーナーを設けることは現状難しいが、ご提案いただいたようなコーナーを、期間限定でも設置できるよう工夫していきたい。

リサイクル資料のリクエストはできないのか
資料の除籍・リサイクルの時期は定まっておらず、資料の状態や貸し出し状況によって変動するため、利用者にお伝えできるものではない。現状は来館されたタイミングで出ているものをお持ち帰りいただく以外のご案内ができない。

子どもと孤独な高齢者をつなぐ事業が何かできないか考えている。若い層の参加を募るなら図書館の方が有効な策がありそうだが、どうか。
図書館でもYA世代の来館はかなり少なく、苦慮しているところである。分館の開館時間が17時までとなっている関係で学生の利用が難しい。YA世代に向けてのサービスは、担当スタッフを設けて検討を開始したところなので、今後イベント企画等を通して、世代間の交流も進めていきたい。

(6)結びの挨拶

 本日はご参加いただきありがとうございました。今後も図書館をご利用いただき、気づいたことなどがありましたらお気軽にお声がけいただければと思います。利用者の皆さまと共により良い図書館を作っていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。