平成26年度 調布市立図書館利用者懇談会(第1回)報告

  • 1 日時:平成26年11月20日(木)午後2時から午後4時まで
  • 2 会場:文化会館たづくり9階研修室
  • 3 テーマ:「図書館で始める介護予防」
  • 4 参加者:調布市立図書館利用者5人、高齢者支援室支援センター係職員1人、図書館職員8人
  • 5 内容(要旨) 

(1)副館長挨拶

本日はご参加いただき、ありがとうございます。短い時間ですが、様々な意見を交わせるよい機会としたいので、よろしくお願いいたします。

(2)講座「健診体験やってみよう!」

高齢者支援室支援センター係職員が、介護予防とは何かについて、資料「いつまでもイキイキ生活」を基に説明する。介護予防健診「おたっしゃ21」を用いて、現在の自身の状況をチェックした。

(3)図書館の健康情報提供サービスについて

図書館で所蔵している医療や健康関連の図書や雑誌の紹介、 レファレンスサービスの案内、中央図書館の5階の「健康医療情報コーナー」では、病院の待合室などに置いてある健康や様々な病気の予防に関するパンフレットを配布・閲覧できると紹介する。

(4)平成26年度図書館事業計画・平成25年度図書館事業報告

平成26年度図書館事業計画と平成25年度図書館事業報告を行う。

(5)参加者自己紹介

  • ○昔から図書館を利用している。調布市の図書館は本がたくさんあってよいと思っている。
  • ○分館を利用している。介護予防に関心があって参加した。
  • ○利用者懇談会にいつも参加している。
  • ○中央図書館で書架整理のボランティアをしている。よく利用されている書架は本が乱れている。図書館利用の人数が減っていると報告があったが、書架を見るとよく利用されていると思う。
  • ○中央図書館で書架整理のボランティアをしている。電車に乗ると紙のものを読んでいる人を数えるのだが、最近は、一時よりも紙のものを読んでいる人が増えたと思う。書架整理をしていると、学生にこの本はどこですかと声をかけられ、嬉しかった。本が好きな学生はいる。

(6)意見交換  

○=利用者、●=図書館

  • ○利用者懇談会の参加者が少ない。何か集める手立てはしたのか。
  • ●毎年参加者が少ないのではないかとご指摘があり、工夫をしている。例えば、本日行ったように、ミニ講座を開催して、今まで図書館にあまり関心を持っていないと思われる方に興味を持っていただいたり、曜日や時間を変えて行ったことがある。
  • ○例えば、有名な講師を招いた講演会とセットで行うと、もう少し参加者が集まるのではないか。講演の後で行うと参加者が帰ってしまうので、講演の前に利用者懇談会を行う。よく案を出して参加者を集めなければ、参加者の年代も固定されてしまう。学生はほとんど本を読んでいないが、図書館を見てみると若い世代の人も本を読んでいる。何らかの対処をするべきだ。
  • ○普段は分館を利用している。今回の利用者懇談会のことは、分館の掲示板で知った。介護予防に興味があったため申込みを分館で行ったが、その時はすぐに対応してもらえなかった。周知の方法をもう少し考えてほしい。 懇談会は図書館利用の今後の発展などの目的があって行っていると思うので、利用者の意見を聴くという趣旨であるのであれば、しかるべき場所で行い、参加者が参加しやすい日にちとか時間帯とか、イレギュラーに行ってもいいと思う。 図書館に置いてある本にも特徴があり、新刊棚を見て、なぜこの本を買うのか、マイナーな本があるなと思うことがある。様々な意見があるため、参加者が少ないのは残念だ。せっかく立派なことを行っているので、参加者の集め方について改善の余地があると思う。
  • ●先ほどご提案いただいたように、講演会の前に利用者懇談会を行う方法も確かにあると思う。その場合、講演会を目的に来た人が困惑してしまうのも、図書館としては困ってしまうので、その兼ね合いをどうするかが問題である。
  • ○やはり目玉は必要だと思う。本日は介護予防の話を期待して参加した。
  • ○テーマが介護だと、介護が必要となる年代の人が集まってしまう。
  • ○年代が固定されてしまうことは、テーマ設定のときに考えるべきである。
  • ○周知の仕方が、掲示しているだけで気が付かない。前々日にビラを配るなど、工夫をしたほうがよい。
  • ○本を購入する採用基準はあると思うが、利用者から要望を先に聴くという会を行えば、参加者が増えるのではないか。実際に要望の本を購入しなくても、意見を取り入れる会を設けるのはどうだろうか。そうすると参加意識が芽生えるのではないか。自分たちの図書館なのだと意欲が持てるのではないか。
  • ●現在調布市立図書館では年度毎で約6万から7万冊ほど購入している。いわゆる新刊として購入しているのは、約1万タイトルぐらいである。さきほど、マイナーな本が新刊棚に残っているという話もあったが、新刊棚に残る本は、あまり大勢の人が読むものではなくて、内容として、後々使われる本である。よく借りられる本(小説など)は予約に回り、書棚に残っていない。どのような本が入ってきているかは、購入しているごく一部の情報になるが、新着図書案内という冊子を配って紹介している。利用者の要望を図書館はどのように受け取るか、よく考えないといけない。ただこの本を買ってほしいという話だけでは済まないと思う。 さきほど学生はあまり本を読まないと話があったが、そういう人たちを引き付けるにはどうすればよいか意見を聞きたい。
  • ○若者は電車の中ではスマートフォンを使っている。私たちが若い頃は電車の中で新書本を読んでいたが、今はほとんどいない。
  • ○携帯で本を読んでいればまだいいが、本を読んでいない。
  • ●別の会合での話だが、「冊子のいわゆる『本』でなくてよいので、読書は面白いと思ってもらう。電子媒体でもよいので、活字や文章に触れるだけでもいい。ゲームではなくて文字に触れることに向かわなければならないのではないか」という意見がある。電子媒体でもよいので、「本を読む」という人たちを獲得しなければならないという話を聞いて、なるほどなと思った。形にこだわっている場合ではない。
  • ○どういう形でも本を読ませないといけない。
  • ○図書館で電子書籍を用意すればよいのではないか。
  • ●著作権などの問題が残っている。
  • ○世の中は電子媒体が主流になっており、操作さえできれば回答が得られる状況である。残念ながら、今は幼少のうちからそのような状況であるため、考える力がない。解釈の力もなければ、応用力もない。 3歳までに読み聞かせをした子どもは、追跡調査をすると伸びている。小学校の教育に英語が導入されているが、日本人だからまずは日本語を大事にしてほしい。図書館の役割は大きい。
  • ○一つの図書館の問題ではなく、国の政策の問題である。一歩一歩様々な努力をしていくしかない。
  • ●調布市立図書館で何ができるかといえば、地道だが、子どもにあった本を選び取り、読み聞かせは面白い、親子の触れ合いがあると気づいてもらえるように、ひたすら行い続けるしかない。 ゲームのように、操作をしたから反応したというものではない、もっと積極的な、自分から働きかけなければ出てこないもの、出てきたものを受け取る力は、読書なのだと思う。図書館だけでは限界があるので、子どもに関わる人たちはそう思って活動してほしいなと思い、そのための取り組みとして読み聞かせ講座や保育園などに読み聞かせを行っている。
  • ○そういう意味では学校の図書室も大事である。
  • ○図書館は職員が多すぎると感じる。以前、図書館でうつらうつらとしていたら、職員に「どこか具合が悪いのか」と声をかけられた。他の図書館で声をかけられたことはない。気分が悪かったら自分で帰る。目をつぶって少し休んでいるくらいならば起こさなくてよいのではないか。 また、返却された本が置かれている場所(ブックトラック)を見て、時々、本を借りているのだが、日によっては10分くらいで本がブックトラックからなくなっている。 寝ている人を起こしたり、本をすぐに片づけられるということは、職員が多すぎるのではないか。
  • ●長い時間休んでいる人に声をかけるのは、具合の悪い人や寝ている人がいるためである。実際に、具合が悪く、救急車を呼んだこともあった。 ブックトラックに置いてある本がすぐに片づけられてしまうという点については、検討する。ご指摘のとおり、ある程度の時間、ブックトラックに置くと、利用者が新しい発見をしたり、どのような本が求められているのか参考になる一面があるが、次々と返却される本の置き場所がなくなってしまう面もあり、痛し痒しの状態である。
  • ○休んでいる人に声をかけることについて、実際に救急車を呼んだことがあったと言ったが、それは何年に一度のことだと思うから、それを例に取り上げるのはおかしい。
  • ○寝ている人に声をかけてよいと思う。
  • ○以前、図書館内にある検索用パソコンを利用したかったが、検索用パソコンの所で寝ている人がいて迷惑した。席に座りたくても、寝ている人がいて使えないことがあった。声をかけてもらった方がよい。
  • ○確かに寝ている人がいる。書架整理のボランティアの途中、図書館の利用者から「座れない」「寝ている人をどうにかしてほしい」と声をかけられる。そういう場合は職員につないでいる。
  • ○「寝ている人をどうにかしてほしい」と声をかけられるのは、混んでいる場合とか特殊な場合なのではないか。特殊な場合の例を出すのはおかしい。
  • ○特殊な場合ではない。よく注意してほしいと声をかけられる。
  • ○寝ている人に声をかけるのは当然である。
  • ○分館を利用しているが、月に1度、二日続けての休館日があるが、避けてほしい。 2点目だが、新刊本の選び方がわからない。読みたい本が新刊棚にあまりないので、創意工夫が必要なのではないかと思う。 3点目だが、前に富士見分館を利用した時、雨風が強い日や寒い日に開館時間前だからと建物の中に入れてもらえなかった。富士見分館は雨風が凌げる屋根がないため、臨機応変に対応してほしい。
  • ●分館の二日続く休館日は、中央図書館に合わせている。文化会館たづくりと中央図書館は、保守点検のことなどもあり、連動して休館日を設定している。 2点目については、どのような本を読みたいかというのはリクエストとして寄せられている。利用者からみると、リクエストされて入ってきた本かどうかはわからないので、その点をもう少し見えるようにして、調布市立図書館全体としてこういう本も入っているのかと見ていただければと思う。 3点目の富士見分館の利用のことについて、炎天下などその時々で対応している。ご指摘のとおり、機械的に開館時間までは建物に入れない、というようにしないように、臨機応変の対応をしたい。
  • ○臨機応変にしてもらえればよい。
  • ○館内での飲食を禁止しているが、テーブルのある席ならば、コーヒーなどの持ち込みを認めてほしい。
  • ●現在、飲み物について全館的に認めているのは、ふたが閉まるものの持ち込みである。やはり、うっかりこぼしてしまうと困ってしまうためである。
  • ●水筒を持参している利用者もいる。
  • ○ふたが閉まるものならばよいのか。
  • ●ふたが閉まって、飲むとき以外は閉めてもらえるならば、持ち込んでもかまわない。

(7)館長挨拶

様々な方がいる時代の中で、「本を読む」ということを皆様はされていますが、皆様からも「本を読むこと」を広げていただければと、最後にもう一度申し上げたい。今後ともよろしくお願いいたします。