平成25年度 調布市立図書館利用者懇談会(第1回)報告
- 1 日時:平成25年11月21日(木)午後2時から午後4時まで
- 2 会場:文化会館たづくり10階1002学習室
- 3 テーマ:「図書館で元気になろう!」
- 4 参加者:調布市立図書館利用者8人、健康推進課保健師1人 、図書館職員7人
- 5 内容(要旨)
(1)館長挨拶
本日は利用者懇談会にご参加いただき、ありがとうございます。図書館を利用されている方との懇談ということで、図書館がやっていることへの理解、また、図書館を利用されている方からは図書館をどのように利用されているかを教えていただくということで、図書館サービスがよりよくなるようになればと思っております。図書館ができること、あるいは図書館でできることを考えられる場にできたらと考えておりますのでよろしくお願いいたします。本日は健康推進課保健師による講演も含めて、「図書館で元気になろう!」というテーマを企画してみました。皆様からお話をいただきながら、よりよい図書館づくりに向けていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
(2)「がん検診、受けていますか?」
調布市健康推進課保健師から、がんとは何かという基礎的な話から、配布資料を基に五大がんと言われているがんの健診や予防の紹介。
(3)図書館の健康情報提供サービスについて
図書館で所蔵している医療や健康関連の図書や雑誌の紹介、 レファレンスサービスの案内、中央図書館の5階の「健康医療情報コーナー」では、病院の待合室などに置いてある健康や様々な病気の予防に関するパンフレットを配布・閲覧できると紹介。
(4)平成25年度図書館事業計画・平成24年度図書館事業報告
平成25年度図書館事業計画と平成24年度図書館事業報告を行う。
(5)参加者自己紹介
- ○2年前からよく図書館を利用している。図書館を利用していて一番嬉しく思っていることは、レファレンスサービスが非常によいということである。丁寧に調べてもらっている。
- ○図書館ボランティアをしている。書架整理の際、先程の健康についての講演にも関連しているが、医学関係の棚の本の乱れが多く、利用が多いのだと感じている。図書館ボランティアとしての考え方と利用者としての考え方をこの場で話せればと思っている。
- ○アカデミー愛とぴあで活動をしている。長い間図書館を利用している。
- ○読書会に参加している。深大寺分館をよく利用している。
- ○図書館ボランティアをしている。図書館ボランティアを通して、よく図書館を利用している。中央図書館や国領分館を利用している。楽しませてもらっている。
- ○図書館ボランティアをしている。本がぎっしり詰まっているところや下段の書架を整理する際は体力を使い、図書館で元気になるとはこういうことかなとも思った。文庫本など小さい文字が読みにくくなっていて、大変だと感じている。
- ○図書館ボランティアをしている。中央図書館をよく利用している。図書館をどのように利用していくかに現在関心がある。図書館事業報告にもあった「旧上ヶ給村と杉﨑稲荷展」を見に行き、このように地域のことをもっと取り上げてもらえるといいなと思っている。
- ○アカデミー愛とぴあや絵本の読み聞かせのボランティアの活動をしている。大人になって初めて知った絵本がたくさんあり、中央図書館では絵本が充実していて、子どもたちからの評判も良く、よく利用している。読書会では自分では読まないような本も取り入れてもらって、日々勉強をしている。
(6)意見交換
○=利用者、●=図書館
- ○複数の分館や中央図書館を利用して思ったことで、国領分館では座る所がないくらい混んでいる。混雑時の様子を見てみると、一般室の座席は埋まっているが、子ども室の座席は空いている。臨時に子ども室に椅子を置いて使用するなど、何か座席を利用できる方法はないだろうか。 また、書架整理のボランティアの経験からも言えるのだが、高価な本だと思われる資料を乱雑に扱っている利用者が多いのではないかと思う。例えば、美術の本がぐしゃりと潰れて入っているのを見つけた。書架がきついために、利用者が返す時に無理やり押し込んで本が歪んでしまったりしたのだと思う。本のためにも何か対策をしてほしい。
- ●座席の件について、子ども室をどのような空間として見ているのか図書館としての考えがある。子ども室は時間帯によって確かに空いているが、子どもが本のある場所に身を置くという空間を演出することを図書館は大事にしたいと思い、子ども室という空間を作ってきた。子ども時代は一時の短い時間であり、その時図書館に来る子どものために、大人のいない「子どものため」の空間を大事にしていきたい。その上で限られたスペースでどうしたらいいかは考えていかなければならない。
- ●調和分館で新聞の閲覧方法について同様のご意見をいただいた際、子どもがいない時に利用していただいたことがある。
- ○基本的に座席が少ないのは承知しているので、限られたスペースでどうしたら最大の満足度を得られるのかを柔軟に考えていただきたいと思う。
- ●2点目の高価な本の件について、ご意見の中の重要なキーワードとして、本がいっぱいで書架に本が入らないということであると思う。中央図書館の地下にある書庫もいっぱいのため、どこに本を配架していくか考えなければならない。
- ○高価な本や絶版だと思われる本がくしゃくしゃになって仕舞われているのを見ると辛い。
- ●書架整理をすることが課題であり、今後どうしていくか考えていく。
- ○最近話題になっていることで、何年か前に自身も経験したことがある。そのことについて図書館に行き、レファレンスサービスを利用した。後日、連絡をもらったが、資料がないという結果だった。結果はそれでもよいが、以前からも最近話題になっていることと同様の問題が起こっているだろうから、対処する情報を身に着けたいと思っていたので、アドバイスが欲しかった。今回の件はあまり嬉しくない結果だったが、良いレファレンスサービスもあった。
- ●少し前の話ということで、本として出版されていることが少ない場合もある。資料がない場合は、関連する機関や相談窓口を案内できるよう努めたい。新聞や雑誌に情報が掲載されることがあり、現在は、これらの記事を調べられるツールがある。今回の件についても、ぜひまたレファレンスサービスを利用してほしい。
- ○ぜひ利用させてもらう。
- ●以前の話だが、間違えて違う食材を買ってしまったという方が中央図書館に来館し、その食材の使い方について調べたということがあった。何かあったら図書館へ行こうと思ってもらえることは嬉しい。
- ○図書館はインフォメーションセンターである。
- ●難しい質問でないとレファレンスサービスを使ってはいけないと思われている方が多いと感じるが、図書館は何でも気軽に質問できる場であるので、レファレンスサービスを利用されている皆さんからも宣伝していただければ大変嬉しい。
- ○ボランティアで書架整理をしていると、よく質問される。その際は、カウンターを案内している。
- ○たまたまそばにいる人(書架にいる人)の方が質問しやすい。
- ○日本人はなかなか質問しない性質だと思う。ボランティアで書架整理をしている際に質問されたら、「気軽にカウンターにどうぞ」と紹介している。結構このようなことがある。
- ○確かにその通りである。ボランティアで書架整理をしている時に利用者に質問されたら、カウンターに案内している。
- ○カウンター越しに質問すると、厳めしい感じがする。
- ○そうだと思う。カウンターがバリアになっている。
- ●例えば、ホテルのインフォメーションのようなデスクの作り方をやっていくとバリアが低くなる。
- ○賛成である。今のままでいいので、手が空いたら、カウンターから出てきてほしい。図書館の中を回ってくれると、気軽に話かけられると思う。
- ○もう一つ言えることに、日本人は表情が硬い。笑顔が大切。目と目が合った時に微笑むと印象が違う。
- ●目線の合わせ方というのが今は難しいのだろうと思う。世代間で感覚が違ってきているように感じる。言葉によらないコミュニケーションをお互いに身につけていかなければならない。
- ○自分でやっていてそう思う。
- ○中高生の利用はどれくらいだろうか。
- ●少ない。部活や勉強で忙しく、そのまま図書館から離れて行ってしまう。
- ○ぶちねこ便はどれくらいの部数を発行しているのか。私は子どもに持って帰っていて、子どもとのコミュニケーションになっている。2部持って帰り、子どもは友達に渡している。今回、合併号になって、今後なくなってしまうのではないかと子どもが心配している。
- ●ぶちねこ便は400部発行している。去年も11月12月は合併号だった。
- ○中学生になったら子どももやりたいと言っていたが、部活があってできなかった。
- ●ぶちねこ便は学校を超えた部活のようである。高校生もOG・OBとして参加してよいが、メインをとらないようにしている。
- ○絵が好きな子ならやってみたいと思う。
- ●ぶちねこ便は数少ない中学生メディアである。調布市でいうと他には「キャプス(CAPS)」や「青少年交流館」というところが中高生の交流の場である。
- ○子どもの頃は学校の帰りに図書館に行くのが日課だった。塾などもなかった。
- ●今は小学生から習い事をしている子どもが多い。このような理由も、最初に質問に上がった子ども室の空き具合に関係している。
- ○座席のことは中央図書館を想定していた。
- ●30年くらい前は子ども室に子どもが多く、一般室を利用している方から声が大きいというご意見があった。
- ○図書館利用についても高齢化している。お年寄りは体力がなくなってきているので、ぜひ、座席について考えてもらいたい。
- ●それでは、時間になりましたので、本日はここで終了いたします。
(7)副館長挨拶
本日は様々なご意見をありがとうございました。健康推進課からもがんについてのお話をさせていただきました。図書館としても様々な情報を発信していきたいと思います。皆様もそれを受けて発信していただくと、口コミで図書館の利用が広がっていくと思いますので、ご協力お願いいたします。図書館の本は使っていただいてこそのものだと思いますので、皆様に使っていただけるように努力していきますので、よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。