平成23年度 調布市立図書館利用者懇談会(第1回)報告
- 1 日時:平成23年11月17日(木)午後2時から午後3時30分まで(ボランティアミーティングと合同開催)
- 2 会場:調布市立図書館深大寺分館集会室
- 3 テーマ:「暮らしの中に図書館を~本との出会い、人との出会い~」
- 4 参加者:調布市立図書館利用者8人、図書館職員10人
- 5 内容(要旨)
(1)館長挨拶
今年はボランティアミーティングと合同開催である。今日は様々なご意見をいただきたい。
(2)平成23年度事業計画・平成22年度事業報告
平成23年度図書館事業計画と平成23年度図書館事業報告を行う。
(3)参加者自己紹介
- ○深大寺北町に住んでいる。深大寺分館がすごく立派になり、中に入るのに二の足をふみそうなくらいきれいになった。ちょくちょく利用している。中央図書館のボランティアをやっているが、近頃休んでしまっている。
- ○中央図書館で映画資料の目録データの作成というボランティアをしている。映画のチラシで膨大な数があるものを整理している。 本日この会に参加するため、コンビニで道を尋ねても、図書館の場所を知らなかった。分館なので地域に知られていればいいかとは思うが、コンビニに分館の存在をアピールしていただくとよい。
- ○宅配ボランティアをしている。宅配を希望する人が増えればいいと思っている。
- ○深大寺北町に住んでいる。
- ○神代植物園から歩いて2、3分の所に住んでいる。書架整理、映画のデータベース入力、宅配のボランティアをしている。音訳者講座の初級、中級を受けた。地域の役に立ちたいと思い、図書館の活動に参加した。
- ○宮の下分館で書架整理、宅配のボランティアをしている。調布市の図書館はよく利用しており、システムも充実していてとても嬉しい。
- ○中央図書館で書架整理のボランティアをしている。自宅からは国領分館が近い。市民活動支援センターは行ったことがないので、行ってみたい。
- ○図書館ボランティアの制度がスタートしてからずっと書架整理のボランティアをしている。菊野台に住んでいるが、健康のため、歩きか自転車で通っている。図書館側の立場も利用者側の立場も分かるので、今回は期待してきた。
(4)意見交換
○=利用者、●=図書館
- ●今回はレポ-ター方式ではないので、自分の図書館経験の中から自由にお話をしていただきたい。
- ○深大寺地域福祉センターに行った際、図書館をたずねてきた人がいた。その方は神代中学の近くに新しくできたマンションにお住まいで近くに神代分館があるが、坂があるため、深大寺分館に来た方が便利だと言っていた。マンションに宣伝してみてもいいかもしれない。
- ○佐須分館などはバス停に看板があるが、深大寺分館の方は少ない気がする。
- ○電柱には小学校の案内がある。図書館の案内もあるとよい。
- ○図書館に限ったことではないが、人に道を教える際、案内板がなく、説明が難しい。
- ○府中市は、あちこちに市の施設の立て札が立っており、距離も示されている。新しい深大寺分館への看板も保育園の所などに欲しい。歩いている際、そのような表示板を見ることで、市民に認識され、利用にもつながるのではないか。
- ●既存の道標は3箇所あったが、どれも劣化していた。新館がオープンし、新しい道標を深大寺保育園の交差点の所、東八道路から北高に入ってくる所の2箇所に設置する予定である。コンビニへの図書館の宣伝はぜひ行いたい。チラシを置いたり、コンビニに貼ってある地図に落とし込んでもらうなどしたいと思う。
- ○深大寺分館だけに限らず、他の分館も案内が少ない。
- ○府中市は市を挙げて統一した案内板を作っている。調布市でもそうなるとよいのだが難しいようである。
- ●他の分館でも2~4箇所ほど道標はあるが、見にくいものが多く、予算がつけば、来年度以降修正できるよう計画している。
- ○中央図書館でボランティア活動していると、利用者からこの本はどこにあるかという問い合わせが多い。特に写真集や美術書などは途中で請求記号がとんだりしており分かりにくい。また、10月の休館中に書棚から本を抜いたと聞いた。抜かれた分、書架整理はしやすくなったが、本の場所が少しずつ変わってしまった。年配の利用者はそれを理解しておらず、「前の所にない。ちゃんと説明してもらわないと困る」と言っていた。図書館側としては利用者のためにやったことだが、利用者の方には周知徹底されていないと感じる。せっかくやったのだからそれを理解させる努力もしなくてはいけないと思う。例えば、本棚の所に説明書を貼るなどしたらどうか。
- ●色々とご迷惑をお掛けしました。今回、休館中にかなり大量の本を移動させ、書架の場所も少しずつずらして、使いやすいようにしたが、その後の利用者へのPRが不足していて申し訳なかった。書架の案内図は変更したが、より細かい説明が足りなかったかと思う。今後、方法を考えていきたい。
- ○図書館側のせっかくの行為がもったいない。残念だ。「前まであったものをこちらに移動します」というそれだけのことだが、年配の方で長年利用している方はあの場所に行けば、あの本があると思っている。いつもの場所にないということが納得できないようだ。
- ●職員がカウンターで対応しているだけでは分からない情報についてお話しくださり、とてもありがたい。
- ○在職時代、専門図書館で勤務していた。新しい資料が入ると、それと同じくらいの資料を捨てなければならないというつらい思いをしていた。調布市の図書館には高架下資料保存庫という大きな場所があり、保存できると聞いて安心した。また、妻が母親の仕事をずっとたどって調べており、いずれ1冊の本になる予定である。調布市の図書館は「こんな本よく持っているな」という資料も出してもらえて妻は95パーセントいい図書館だと言っている。非常に感謝している。多摩地区で保存図書館という話が出たのを聞いたことがある。本は捨ててしまうと見たい人が出てくるものである。保存は困難であるが大事なことだと思う。
- ●毎日、悩みながら本を選び、悩みながら捨てている。理解していただけてとても嬉しい。
- ○電算システムが新しく変わり、シリーズ予約ができるようになったと聞いた。今までは次の本が来るころには前に読んだ内容を忘れているということがあったので、そのようなことに配慮してくださり、嬉しい。また宅配サービスについてだが、図書館内には内容を書いてはいるが、知っている人はすごく少ないと思う。宅配の話をすると、そんなサービスは知らなかったと言われる。
- ●宅配サービスをどのように宣伝するかについては、ボランティアミーティングでも毎回話題になっている。宣伝用のカードを作って、折に触れてアピールしたり、関係する施設に配布したりしているが、意外と知らない人が多い。本当に必要とする人の所にもなかなか届かないという現状。ポスターを含めた宣伝を続けているが、お知り合いに声をかけていただいたり、市民活動支援センターや社会福祉協議会等との連携の中で本当に必要な人の所に届いてほしいと思う。シリーズ予約については、指定した順番に提供するというもので一緒にそろえて提供するわけではないので、前読んだものと間が空いてしまうこともある。
- ●宅配サービスについては社会福祉協議会や敬老の日の会場でPRしてもらうことになっている。反応も多少はあったようである。今後も継続すると共に市役所の福祉関係の部署など新しいところにも話をしてみようと考えている。
- ●前回は高齢者だけでなく、乳幼児のいる子育て中の方にもPRした方がいいのではないかというご意見をいただいたと思う。それも宣伝する対象かと思う。
- ○今、見せていただいているポスターは図書館だけに貼ってあるのか。街の中にもこれを目にする場はあるのか。
- ●街の中にはない。
- ○図書館の中だけなら気がつかない人も出てくると思う。市報に載っているのも時々目にするが、それも気がつく人はなかなかいないように思う。新聞の折り込みのようにやっていくのは大変だと思うが、もう少しこのようなサービスがあることを周知できる方法はないか。ポスターを貼っただけでPRしていますと言うのは足りないのではないかと思う。
- ○宅配を利用しなければならない方は当然あちこち出歩くわけではない。そもそもポスターを目にする機会も少ない。そのような方たちにチラシを手渡しできるような場所を選んで集中的にPRするのがいいと思う。例えば、自分はゆうあい福祉公社で家事ボランティアをしているが、お世話していらっしゃる方から本が借りられない等の要望があるようならば、積極的にチラシをお渡しくださいとボランティアさんにお願いするなど、場を選ぶということが大事だと思う。
- ○立派な宣伝ポスターがあるのでたくさんの人に見てもらいたい。
- ●直接の利用者というよりはその周辺の方がサービスを知って声をかけてもらうものだと思う。
- ●佐須分館では、宅配ボランティアの方が6人いらっしゃる。宅配利用者の依頼回数は1~2週間に1回のため、順番にお願いするとお1人当たり1~2カ月に1回の計算になる。新しい利用者が増え、件数としては少しずつではあるが増えている。
- ●神代分館では、3人の宅配利用者がいたが、ご要望の曜日、時間がばらばらでなかなかボランティアさんとの調整ができず、中央から応援のボランティアさんを派遣してもらったこともあった。コーディネートをする立場としてはそのあたりが難しいと感じた。
- ●「数字で見る図書館活動抜粋版」32ページに昨年度の宅配回数を入れさせていただいたが、宅配回数630回、貸出冊数5800冊お届けしているという実績があり、少しずつではあるが増加傾向にある。館ごとにばらつきがあり、ボランティア登録はしているが、年に1回しか依頼がこなかったという方もおり、職員がお届けに行くという状況の時も現実としてはある。人と人とのつながりなので、システム化しようと思ってもできないのが難しいところである。
- ○以前、3人くらいのお子さんをお持ちの方に宅配していたことがあった。子育て中の方は長くは利用していなかったが、本を読みながら一生懸命子育てをしている姿を見て、こちらも嬉しく思いながら宅配に伺っていたが、最近はないように感じる。
- ●妊婦さんのご利用もある。
- ○宅配サービスについては去年も話に出たかと思う。稲城市か府中市の人に「調布市はすごいことをやっている」と言われたことがある。その時に社会福祉協議会と協力する、という話が出た。体が不自由な方の所へ出向き、会うことで「元気だったな」と分かる。ところが、介護関係の人にはその貴重な情報が全然行かない。この2つを結びつけられないのか。
- ●社会福祉協議会の中や市民活動支援センターのブランチにはポスターを貼らせてもらったりしているが、実際に図書館で行っているサービスをスタッフの方に向けてPRしてもらい、訪問先の方まで伝わっていくような方法を進めていけたらと思う。また、一人暮らしの高齢者は外出しなくなってしまう。外に出るよう促すのは、福祉分野の問題ではあるが、図書館でも何かしら関われないかと思っている。お出かけの付き添いの際に買い物だけでなく、図書館にも回ってもらえるとよいのではないかと思う。制度の中では、サービス内容にないので、ボランティアという別の形でケアがあるとよいと思う。図書館という場に行くことも必要なのかと思っている。
- ○国領はマンションが増え、高齢の住民の方も多くなった。マンションの掲示板などに宅配のポスターを貼れたらいいと思う。個人的にいただいていきたい。
- ●図書館以外の場所に掲示させてもらえる手立てを考えたい。
- ●市民活動支援センターの職員としてやるべきことがたくさんあると感じた。マンションによっては掲示が難しいところもある。だが、公的なものは受け入れられやすいかもしれない。
- ○ぴゅー太で出したレシートから小説やルポを探せない利用者が多い。自分自身も探してもらったことがある。ラベルがカナのものは小説だと、やっと分かってきたが、レシートにはそのような表示がないため、分からない。
- ●カナしかつけないのは絵本と小説。図書館は当然と思ってしまっている。確かに、検索用コンピュータはEや913.6も出してしまう。だからといって、検索用コンピュータにカナだけ表示させるとそれはそれで混乱してしまう。なかなか解決が難しい問題である。全部に数字をつけると量が多く間違いやすくなってしまうということもある。かつてはフィクションのFとつけていたが、それも新しい図書館になる際に取り除いた。
(5)館長挨拶
普段会わない方ともお話しでき、いい機会ができたと思う。また、このような機会があればご参加いただきたい。周りに方にもお声かけしてもらえたらと思っている。このような場でなくてもお気づきの点があれば、気軽に声をかけてもらいたい。本日はありがとうございました。