平成22年度 ハンディキャップサービス利用者懇談会事業報告

1 日時

平成22年11月9日(火)午前10時から午前11時30分まで

2 場所

文化会館たづくり6階601・602会議室

3 出席者

利用者11人、音訳者10人、点訳者7人、図書館職員11人

4 懇談会内容

  • (1)主幹挨拶要旨(開会)
    調布市立図書館は全国的にも注目を集めており、その一つにハンディキャップサービスの充実がある。日本はもとより世界からも視察に来ているが、その陰には、ハンディキャップサービスの事業を支えてくださる協力者の活動がある。また、利用者がサービスを利用してくださることにほかならない。 今年度、桜井真知子さんが厚生労働大臣賞を受賞した。桜井さんは、「この表彰は音訳者全員で受賞したもの」と話されていた。 録音図書をオンラインリクエストできる、サピエ図書館に加入している多摩地区の公立図書館はわずかである。調布市を参考に登録を考えているところが多い。 今後も、職員一同、協力者の力を借りながらハンディキャップサービスを充実させていきたい。
  • (2) 副館長挨拶要旨
    本日はご出席いただき感謝している。この懇談会では、ご質問やご意見等を遠慮なく話していただきたい。 9月に開かれた市議会文教委員会で、ハンディキャップサービス事業について議員にPRをした。
  • (3) 利用状況についての報告
  • (4) DAISYワンポイントアドバイス

5 利用者からのご意見・ご質問等要旨

  • ○録音図書はインターネットからサピエで読んでいるが、小型新機種が出たので、図書館から借りる機会が増えるかもしれない。
  • ○今回初めて参加する。プライベート音訳を依頼し、とても役立っている。
  • ○毎月多くの録音図書をリクエストしている。調布市の音訳者はレベルが高いので聞きやすく感謝している。今後、小型機種を利用してみたい。
  • ○桜井真知子さんの受賞おめでとうございます。 現在様々な活動をしているが、初めてこの懇談会に参加したときに、社会福祉センターで「見えない見えにくい人のセミナー」をやっていると聞き、参加したことがきっかけだった。 オカリナ通信に、どんな情報でもいいので視覚障害者に関連する情報を紹介してほしいとリクエストしてきた。現在は、毎月様々な情報を紹介してもらえるのでありがたい。
  • ○桜井真知子さんの受賞おめでとうございます。 先日、偶然桜井さんが出演されたラジオ放送を聞き、自分のことのように喜ばしかった。今回は偶然聞くことができたが、事前に知らせてもらえれば良かった。 音声で読み上げる英語辞書があれば教えてほしい。
  • ●桜井さんのラジオ出演について、お知らせできずに申し訳ない。 調布FMの番組「わくわくステーション」にも桜井さんが出演され、年明けにも放送される予定なのでお知らせしたい。 音訳の英語辞書については、確認して連絡する。
  • ○多くのリクエストをしているが、それに応えてもらい感謝している。
  • ○録音図書を「読む」とするか「聞く」とするか迷ってしまう。 生協のリーディングサービスの会で、プレクストークの操作方法を習い、本が読めることを知った。この時にハンディキャップサービスも紹介してもらい、さっそく登録をした。ハンディキャップサービスで、社会福祉協議会など図書館以外のことも教えてもらい、生活が広がった。
  • ●音訳図書を「読む」「聞く」については、「読む」でよい。
  • ○桜井真知子さんの受賞おめでとうございます。 今年は録音図書を120タイトルくらい読んでおり、調布市の音訳のレベルの高さを実感している。
  • ○推理ものやハードボイルドを中心に、多くの図書を読んでいる。調布市の音訳は、声の質、間の取り方が良く、聞いていて心地よい。一日一冊のペースで読んでいる。 新刊図書の選び方の基準を教えてほしい。
  • ●利用者の声、他で作成していないもの、皆さんが興味のありそうな本、新聞書評からのリクエストなどを基準としている。
  • ○本日は代理で参加した。プレクストークに耳を寄せれば聞くことができるので、喜びの一つとなっている。 自分は、絵本に点字を付ける活動をしている。目の見えない親が、見える子供に絵本を読むということが大事と思っている。
  • ○ハンディキャップサービスは、25年前から利用している。録音図書は、らくらくホンを用いサピエで聞いている。 画像を見るときに困ることがある。スカイプを利用するとハンディキャップサービスとのやりとりがスムーズになるので、是非導入してほしい。
  • ●すぐに回答できないので、検討し、後日連絡する。

6 音訳者・点訳者からのご意見要旨

  • 【音訳者】
    25年間程、読者の会に入り邦訳ものを読んできた。面白い本がたくさんあるので、ぜひリクエストしてもらいたい。
  • 【音訳者】
    未だテープ録音なので、辞めなければいけないかとも迷うが、声が出る限りもう少し続けたいと思う。
  • 【音訳者】
    対面朗読とテープ録音を担当している。集中力と体力が低下しているが、出来るだけ続けようと思っている。
  • 【点訳者】
    活動を初めて1年半で市報点訳のみしている。これから勉強したいと思っている。
  • 【音訳者】
    声を出して本を読むことがとても楽しく、続けている。もう少し上手く読めるよう頑張りたい。
  • 【音訳者】
    DAISYの編集をしている。個人のグループで、武蔵野くろすとーく、ちょうふランチなび、福祉まつりの案内等を音訳している。図書館にも置いているので、利用してもらいたい。
  • 【音訳者】
    今日は多くの方の話を聞かせてもらい、大変参考になった。音訳は孤独な作業だが、マイクの向こうに利用者がいることを忘れずに、中身の分かる音訳を心がけたい。
  • 【音訳者】
    毎年この会を楽しみにしており、活動の励みにしている。著作権法改正で皆さんのリクエストの幅が広がったのではないか。利用者あっての活動なので、今後もよろしくお願いしたい。
  • 【音訳者】
    なかなか声が出ず、限界かなと思う事もあるが、多くの利用者がいるので続けたい。
  • 【音訳者】
    DAISYを「読んでいる」とおっしゃる方がおり、一緒に読んでいると思うと嬉しい。マイクの向こうに皆さんを思い浮かべながら、読んでいきたいと思う。
  • 【点訳者】
    定年退職後、図書館の点訳者養成講座を知り応募した。1年半経つが、点訳の難しさを実感している。
  • 【点訳者】
    今日は多くの話が聞けて良かった。今後も点訳の活動を続けたいので、よろしくお願いしたい。
  • 【点訳者】
    1年半前から、講座を経て活動している。音訳の方が主流になっているが、皆さんから多くの依頼をいただいて、腕を磨く場を作ってもらいたい。
  • 【点訳者】
    皆さんの依頼で活動しており、今年は「謡」にもチャレンジした。いろいろな点訳にチャレンジしたいので、ぜひ依頼してほしい。
  • 【音訳者】
    皆さんの声に励まされた。身近な情報をきめ細かく届けられるように、活動してほしいと思った。 音訳は、なるべく早く仕上げて届けたいと思う。依頼をいただければ、それに応えるように活動したい。

7 最後に

点訳はプライベート点訳も受けている。先ほどの「謡」は高校の先生からの依頼で、生徒が利用しており、楽しみながら勉強していると聞いている。

9 閉会挨拶

「感謝している」という言葉が、利用者と協力員双方から何度も出て、とても感動している。お互いに感謝しながら生きていくことが大事ではないかと思う。

協力員の地道な活動のお陰で、本を読むという夢を提供でき、感謝している。 今後もこのような場でご意見を伺い、行政として対応したい。