平成21年度 調布市立図書館利用者懇談会報告
- 1 日時:平成21年10月15日(木)午後2時から午後3時30分まで
- 2 会場:文化会館たづくり10階1002学習室
- 3 テーマ:「魅力ある地域の図書館づくり」
- 4 参加者:調布市立図書館利用者21人、図書館職員9人
- 5 内容(要旨)
(1)館長挨拶
- 利用者懇談会は、昨年度まで自由参加で分館でも開催したが、今年度は全館の利用者の方に参加いただける場を設定し、申し込み制で事前に資料に目を通していただき、短い時間を有意義に使えるよう考えた。図書館とは何だろう、どうあるべきだろうと話合いたい。
(2)参加者自己紹介
- ○府中市に住んでいる。広域連携で利用している。調布市の図書館が非常に魅力ある活動をしていると聞いていたので、府中市にも導入したい。市民の意見をどう反映させているかを聞きたいと参加した。
- ○平成元年に調布に越してきた。前半10年は国領分館、後半10年は染地分館を利用している。家族4人で大量の本を借りている。職員の対応がベストなので毎日楽しんで本を読んでいる。
- ○かつて25年間本屋を経営していて、本屋と図書館の違い、利用の内容に興味を持っている。
- ○佐須分館で30年近く、たいへんお世話になっている。
- ○年金生活者だが、月に10冊くらい借りている。サービスや応対にたいへん満足している。お礼を言いたくて参加した。
- ○調布市に住んで35年くらい。自分のライフワークで絵本研究をしているが、図書館の本棚が自分の本棚という感じで利用している。絵本の読み聞かせの活動ができるのは調布図書館のおかげ、図書館が大好き。
- ○調布には30年近く住んでいるが、図書館を利用するようになったのは定年後。「まちの資料情報館」という、図書館のホームページから入る、市民が調べた情報が載っているページで「映画のまち調布」と「そば」を担当している。
- ○深大寺北町に住んでいる。深大寺分館の建て直しの話し合いに1回参加した。時々苦情を言ったり、相談したり、いろんなことを言っているが、まあうまくいっているのではないか。
- ○調べ事をする以外はあまり利用していないが、調布に来て日も浅く、「まちの資料情報館」のメンバーの後ろで活動している。
- ○「まちの資料情報館」で図書館と協働の事業をしている。
- ○中学校の学校教育コーディネーターの仕事をしている。地区協議会を立ち上げたが、図書館にも運営委員のメンバーに入ってほしい。図書館は情報を持っているから、地域を支援、サポートしてほしい。
- ○お礼に来たのだが、それは後ほど個々にお礼申し上げたい。
- ○リタイア後に図書館を利用している。ボランティアで「まちの資料情報館」と本の整理をしている。
- ○調布に40年住んでいる。佐須分館は一番落ち着いて、いろいろなことが調べやすい図書館なので、近いこともあり佐須分館を利用している。
- ○深大寺元町に住んでいる。生涯学習団体のアカデミー愛とぴあで20年ほど仕事をした。本がなければ夜も昼も明けないという人間で、インターネットで予約して本を借りるなどいろいろお世話になっている。
- ○群馬県の高崎と住み分けしていて、両方の図書館を利用しているが、高崎の館長さんに調布はとてもすばらしい図書館があると聞かされた。完璧なサービスだと思っている。
- ○図書館のいいことはたくさんあるが、図書館員さんの応対がいい。親切で丁寧なことに感謝している。
- ●あたたかいお言葉に感謝しています。ではレポーターにお話いただきます。
(3)レポーターのお話
- ○私は現役子育て中で、5歳、小1、小5、の3人の子どもの母親。家で絵の仕事をしていて、図書館では自分の資料を取寄せたり、子どもたちの本を大変な数を借りている。調布の図書館のように20冊も借りられるのは他の市にはなく、資料を調べるのには一人20冊はたいへんありがたい。妊娠中もボランティアの宅配サービスがあり、とても助かった。 染地分館は、12年くらいずっと利用していて、異動で職員が交代してしまうのが、たいへん残念なくらい、スタッフの方が私や子どもたちに声かけしてくれた。ただ単に施設の職員というのではなく、顔をみるとほっとするような方たちがいた。 今時代が変わり、人と人が接する機会がとても希薄になり、異年齢の交流が少なくなってきていることを親として感じているので、図書館には、地域福祉センターを利用してのAEDの講習会など、本だけでなくいろいろな世代の人が交流できる可能性があると思うし、可能性だけでなく、ぜひ何かを期待している。 資料の数が違うので、中央図書館と分館を使い分けしている。インターネットで検索し予約でき便利になったが、ご高齢の方など使いにくい方がどのように利用しているのか、自分が便利な分だけ気になる。中央図書館は本棚を見て探すときは分館より数が多いので助かるし、子どもたちもいろんな分館で置いている本が違う、雰囲気も違うとそれを楽しんでいる。
- ○主に利用しているのは染地分館。近いので本を持って帰るのは便利、中央図書館に行くのは1箇月に1回あるかどうか。インターネットで予約して分館で受け取るというパターンで利用している。今回、分館の職員から、よく利用しているので日頃思っていることを言ってくださいと依頼されたが、主に借りるだけで図書館で読むことがなかったと気がついた。そこで図書館に座って本を読むとはどういうことか、試しにやってみたらいろいろなことに気がついた。図書館は読める環境を整えていただきたいと改めて思った。調べ物の場所は本を読むにはテーブルといすは堅苦しい。雑誌の場所は新聞や雑誌を読んでいる方に申し訳ない。子ども室のすみっこはなんとなく居心地が悪い。書棚の隅で読んでみたら人が通るので落ち着かない。本を借りるだけの図書館ではなく、オアシスのようにそこに行ったら本が読めるのが地域の図書館ではないか。買い物スタイルで行って、本を読むことをもっと気軽にできる場になったらいいなあというのが感想。 宗教に関連した仕事をしているので、宗教の棚を見る。図書館の本の並べ方には約束事があるが、ちょっと工夫のある並べ方をしたら思わぬ発見があるのではないか。新刊図書のお勧めなど、新しい出会いと展開があるのではないか。いままで図書館に足を向けなかった人も向いてくれるのではないか、それによって本が充実するのではないかと思っている。 「まちの資料情報館」に参加して、「調布の石仏」を写真に撮ってホームページに載せる準備をしているが、そうしたいろいろな可能性があると思っている。利用者がアイデアを持ち寄り、地域の分館ごとに、何か市民が協力できる新しい試みがあるのではないかと期待する。
- ○深大寺北町に住んでいる。その前は柴崎に住んでいて、延べ40年近く調布に住んでいる。 図書館を利用するようになったのはリタイアしてからである。大好きな本に触れることができるのでボランティアの活動をしている。週に1回ずつ図書館に顔を出し、そのときに職員の方とかなり顔馴染みになってきた。 最近の図書館の活動の中で立派だと思ったことが3つある。深大寺分館を新しく建て直す計画を立てられたことがひとつ。予算の厳しいときに改修ではなく建て直すということはたいへん大胆な計画で、立派な行動だと感じている。他の分館では耐震工事を進めていて、それは大事なことだが、それにも増して新しい図書館を建てる決定をしたことは立派である。 二つ目は、国領の不発弾処理の記録を図書館が中心になって作られたことである。図書館は館内にいて、表に足を踏み出す行動は少なかった。高齢者に資料を配られたり、講座をしたり外向きの活動をしているが、市民に直接触れる動きをしたらどうかと思っているので、不発弾処理は立派だった。 もうひとつは緊縮財政で、指定管理者制度や民営化が問題になっているが、調布の図書館は、民営化や指定管理者制度は図書館制度に馴染むものではない、市民の学習したい、生涯学習をしたい、自由に学びたいことを保障するのは公共のサービスで進めなければいけないという立場をはっきりとっている。これから先の図書館の進むべきひとつの方向になっているのではないか、立派な動きであると思う。 もっと図書館が外に出るチャンスを作る、そのチャンスのひとつに、公民館の講座に図書館が直接的な働きかけをしたらどうか。図書館が市民の集まりや講座などと連携して、図書館の利用を促進することがあってよいのではないか。職員でなくボランティアで十分できることと思う。 分館は地域の要望も汲み取っているのだろうが、同じようなパターンの蔵書であるように思う。三鷹市が天文台に「星と森と絵本の家」を作っているが、例えば深大寺分館建替えのコンセプト「緑と水」に合わせて、植物の本に重点をおいた緑の図書館にする、佐須では深大寺城跡や古墳や遺跡などがあるので歴史的なものを中心にした蔵書を揃える等テーマを決めて図書館の特徴を作ると面白いのではないか、と勝手な想像をしている。蔵書の問題だが、深大寺分館では、大衆小説が書棚の三分の一を占めているのではないかと思われ、入れ替わりが進んでいるように思えない。朝日新聞で佐野眞一さんが「公共図書館の日本小説のコーナーなんて読みごろを過ぎたかつての売れっ子のたまり場だ」と書棚について指摘している。朝日新聞の投書欄に、森鴎外の「雁」を読みたいと図書館に行ったら最近の人気作家の小説ばかりで、これでは文学遺産が読み継がれずにすんでしまうという心配があるとの記事があった。基礎的な本も、スペースを活用して出していただけるとありがたい。
- ○多摩川小学校に勤務していた頃に宮の下分館を利用していた。そこで図書館のすばらしさ、子どもへのかかわり方、子どもへの語り、読み聞かせのあり方を一から学んだ。司書の方たちに刺激を受けて、私自身図書館に出会えて幸せだった。今親たちが、私がやっていたことを引き継いでくれ、今でも放課後の読み聞かせをしている。今も宮の下分館とは深いつながりを持っている。 個人的には中央図書館を利用している。調布の民話の再話を勉強しながら取り組んでいる。西部公民館の館長さんだった山花郁子さんが立ち上げた絵本作りを仲間とやっている。絵本作り、語り、青木笙子先生の読書会にも参加している。それぞれの分野でいろいろな資料が必要になり、資料を求めてレファレンスをお願いすると、その調べ方は実に頭が下がる。よくここまで調べてくださると、感謝して、いろいろなことに使わせていただいている。今はひざを痛めているので、ハンディキャップサービスを受けているが、必要な資料を家まで届けてくださりありがたいと思っている。
(4)意見交換
○=利用者、●=図書館
- ●貴重なご意見、ご提案をいただきありがとうございました。魅力ある地域の図書館づくりについて自由にご意見をだしていただきたい。レポーターのご意見を踏まえて、またみなさんが活動されてきたことを踏まえて、ご自由にお出しください。
- ○染地分館を利用しているが、図書館の入り口のドアの件で、入るときは押して、出るときは引かなければならない。最適なのは自動ドアだが予算もあるだろうから、重い本をもって引くのは大変なので、開閉を逆にしていただければ楽なのだが。
- ●個別の話なので別途検討してお答えする。
- ○平成21年度の事業計画に、図書館運営体制の抜本的な見直しと書いてあるが、魅力ある地域の図書館と関連させて具体的にはどういうことか。また子どもの読書活動推進の職員の育成が最重点とはどういうことか。20年度の事業報告にハンディキャップサービスの点訳者が足りないと書かれているが、具体的にどういう事業をしていてどう足りないのか。 中央図書館の座席が少なく、調べ物の際に座席が占拠されているので不便。座席を増やすかまた他の方法があるかご検討願いたい。資料のコピーで政府刊行物は保護の対象にならないので簡単に取れるようにしてほしい。
- ○学校は総合的な学習の時間や体験学習等、地域に出る機会が広がっている。学校の先生は忙しく、図書館で情報の支援、子どもたちの支援、総合的の学習の時間を支援し、サポート役を考えてほしい。図書館は情報を一番持っているので、学校や学校図書館に情報を送ってほしい。学校とのパイプを太くして地域と連携してほしい。地区協議会では、公的施設はだいたい運営委員に入っているが、図書館は入っていない。地域の中に入ってもらいたい。
- ○私の願いはたったひとつ「憲法のお話」という本を図書館に置いてくださいということ。憲法という日本国民としてすばらしいものを持っているのだから、それを子どものうちから意識させていくことが大事だと思う。図書館では、子どもが読みやすい本もそろえる。大人への本もそろえる。コーナーを作ってだれでもいつでも手にとって読めるようにお願いしたい。
- ●4人の方からのご意見にお答えする。染地分館の扉のことは構造上できるかどうか考える。 中央図書館の座席は、なかなか難しい。 コピーする際の申請書は資料による判断はせず、申請書なのでコピーが適当かどうかの判断をしているのでご協力願いたい。政府刊行物が著作権フリーかどうかは議論のあるところである。 学校への支援は、基本的には学校が教育活動としてやることに図書館は協力する。調べ学習の支援はすでに実施している。学校はまず学校図書館を活用して、学校図書館の司書を通じてやるとか、教育活動として学校側の問題を考えなければいけないと思う。当然求められれば支援する。具体の授業の中身単元について、出していただかないと勝手にはできない。職場体験の受け入れなども、図書館としては大いに協力したい。 地区協議会の活動には参加した方がいいと思っているので、条件の擦り合わせは相談させていただきたい。
- ○図書館も地区協議会の運営委員として参加して、地域のなかの一員として一つの形をつくってほしい。
- ●図書館の活動について地域のなかでも知らない方もいるので、もっとかかわりを持たなければいけない。地域との連携を具体的に提案していただきたい。 憲法のコーナーを作ることに対しては、憲法を擁護し大事にして後世に伝えていく、その価値観を広めていくことは大事だが、具体的にコーナーを作ることは今すぐに決定できないので、持ち帰らせていただきたい。
- ○一番ほしいのはまちづくり。関連する本も揃えて、地域のまちづくりにふれる機会をできるだけ作っていただきたい。
- ●まちづくりに関する本は、選書の話として持ち帰らせていただきたい。 図書館運営体制の抜本的見直しと職員を育成する件だが、職員、嘱託員のあり方を前に進める意味で、表現を抜本的とした。職員を減らしたり臨時にしたり委託という方向性より、一人ひとりの職員・嘱託員が力を発揮して働けるよう考えていきたい。財政的に効率を求められるところでは考えていかなければいけないことである。児童サービスの担い手という点では、若い職員が入ってきて、現在20代の司書が10人くらいいる。司書として将来を期待しているが、50代の持っている経験をどうつないでいくか、うまく引き継いでいくことが重点課題となっている。点訳者は、市報の点訳を広報課から請け負い、個人の手紙の点訳等も行っている。担い手を増やすため、去年今年と点訳者養成講座をひらいて、引き継いでいく努力をしている。
- ○下石原地域にマンションがたくさんでき若い世代が増えている。図書館を知らない若いお母様が、家にこもってしまわないよう図書館のPRをしてほしい。例えば小児科のお医者さんに図書館PRとして、子ども向けお話会のチラシをおいたらどうか。図書館は本だけではなく、市民団体とも連携して、民話の話のついでにわらべうたを歌うなどやったらどうか。図書館だけでやるのではなくて、地域と連携して、地域の集会所なども使ってやるのはどうか。図書館についての認識が変わってくる。
- ○テーマは魅力ある地域の図書館づくりだが、私は「市民の手によるまちの資料情報館」といういろいろな調布の資料を図書館サイドで調査しているグループにいる。図書館の地域資料は生命線にかかわることなので、地域資料の収集についていくつかお聞きしたい。以前あった地域情報化推進連絡会がいつのまにかなくなった。市民が入って情報化をどうするかを討議して、情報の収集と公開を提案したのだが、その後一切回答がない。それはどうなっているのかをお聞きしたいと思う。
- ●図書館の地域情報化推進連絡会を一昨年まで開催していたが、去年と今年は実施していない。その中で出された提言については、いくつか進めている。地域を知るための地図作りは今も続けているので待っていただきたい。 図書館が資料を集めるためのマニュアル作りを提案されたが、ステップとして、まず市役所内部の関係する部署の連絡会を3年くらい続けてきた。地域の情報は図書館、郷土博物館、歴史資料等に集まっている。市役所の資料は庁内に散在するが、その資料を大事なものと位置づけて集めようと、それを宣伝するために11月に展示会と講演会を実施する。庁内の連携は行っている。次に具体的に地域との連携をどう集めていくかはまだ取り組んでいない。なるべく分館を中心に地域の施設や団体とは連携を図るように、職員は意識的に働きかけをしているのが現状。それをマニュアル的にやるレベルまではできていない。
- ○本日の資料に保存計画策定とあるが、中期計画のなかで何年を考え、今まで何回会議を開いて具体的に進めているのか。
- ●ここで取り上げているのは平成21年度だが、地域資料というよりは図書館資料全体を対象にしている。今120万冊本を所蔵しキャパシティは109万冊。オーバーしているので、捨てるかキャパを広げるかどちらかしかない。キャパを広げるのはなかなかできない中で、実際にオーバーしている部分をどうしていくか。年間3万冊くらい増える本を、5年スパンで5年後を考えながら、重複する本を整理する等考えていくことが中期計画の策定だ。
- ○資料収集を中心に計画を聞いている。
- ●資料収集の計画は保存と一体的な考え方をしている。5年後にどうしていくかを考え、去年から取り組んでいる。
- ○去年の方針案にも出ていたが、現在はどういう結論か。
- ●去年は現状把握で、今年の方針は収集方針を考え直してすすめていくことを目標にしている。
- ○地域情報化推進連絡会はなくなったので、それに変わる、具体的に提案して討議する場は作っていくのか。
- ●市民の方を含めて検討する場を作るのか、具体的には答えられない。どういう形で進めるのがよいか、投げかけはしていただき、図書館として進めることは進めてやっているのが現状。今再開は約束できない。考えさせてほしい。
- ○地域で資料を集めようということで、運営方針にも立派なことが書かれている。資料は、ないものは作成しようと言い切っているのはすばらしいことで賛同するが、最大の弱点は具体的に保障してやっていないこと。具体的に今年度地域資料は何を入手したか。
- ●具体的なデータは今は挙げられません。
- ○「わが青春の長善館」という本は仙川で見つけた。ここにある「寺史」(明西寺)にはなぜこのお寺が東京から移築してきたか答が全部書いてある。町を歩けば何冊も手に入る。地域資料は分館で集めるというが、制度的にも時間的にも保障しなければ、毎年同じ事をやっているだけだ。検討する場を作るのか、職員が地域に入れるような体制を作るのか、具体的に考えて回答をほしい。
- ●職員が地域に出ていけないのであれば、資料を持ち寄るためのしくみを作り、前段の信頼関係を作るという提案だと思う。協力してくださる方はたくさんいらっしゃる。そのために、たとえば地区協議会に参加すると少しは変わってくるのかもしれない。
- ○具体的に方針を出して図書館が提案しないといけない。
- ●調布市の図書館が始まったときは、地域を開拓する活動をしたが、図書館ができてしまうと、切り盛りするだけでやっとになっているのが現実である。館長がやれというのではなく、職員自体が考えていくよう館長として働きかけていきたいと思う。
- ○今の話を聞いていて、市民の方は一生懸命やっているが、図書館の方で受けない、動いていないと受取れる。
- ○図書館は必要とする資料があるということ、新しいものに出会えることが大事。必要な資料ということでは、ここの図書館ですごいのはレファレンスだ。これは職員の努力だと思う。30年前の資料を見つけてもらって感謝している。ない資料は取り寄せてもらえば解決する。お年寄りはコンピュータはどうなのかという話がでたが、私は71歳になっているが、職員が親切なので聞けば教えてもらえる。ここの図書館はレファレンスがすごい、各分館も含めて開架がたくさんありすごい、地域図書館だけでなく全部含めて、まず見たい資料がある、必要とする資料がある、新しいものに出会える。そのためにお年寄りにやさしくするための工夫、分類を大きく表示するなどの工夫があればいいのかと思う。結論はここの職員はありがたいということだ。
- ○図書館にもなかった石油の資料は本庁舎のなかで受けとっていた。本庁舎のなかの連絡が悪い。市民が一生懸命やっているのだから、そうか、ありがとう、じゃあこうしようと受け止めてほしい。
- ●その資料は図書館で取り寄せている。若いお母さん向けのPRの手段として小児科というのは、可能かどうか考えてみる。
- ○マンションの集会室で、お話会とかやらせてもらえるといい。図書館の協力員みたいな友の会のようなものを各分館でもったらどうか。地域にはいろいろな方がいるので、人脈を作っていく努力をしたらどうか。
- ○図書館がそこまでする必要があるのか。今の若い人は必要な情報は得ている。もっと人と向かい合うことは必要だが、自分で一歩踏み出さない限りは動かない。図書館がそこまでやるのは、やりすぎで自主性を損なう。
- ●提案としては、地域との連携は、図書館でも働きかけないと動かないということで、図書館のことが外に広まるチャンネルを整理するというご提案として受け止めた。乳幼児への働きかけは、健康推進課の乳幼児検診のときに、図書館のパンフレットを配布している。もっと細かいことの提案をやるのか、できるのかはなんともいえない。
- ○みなさんいろいろな可能性、希望を持っているのは期待しているから。いろいろな方がいることがわかったのは有意義だった。これを今後どうするかきちんとさせておかないと、また来年の懇談会で同じ場面が見られるのではないかと思う。分館の利用者懇談会をもっと大きくして、各地域の懇談会がそれぞれあって、それをここにもってくるというシステムがないといつまでたっても難しいのではないか。とても可能性の詰まった今日の会なのに、このまま終わると来年また同じ繰り返しのような気がする。
- ●地域のまちづくりに広がっていく話だと思う。それは地区協議会で語られていく話ではないかと思う。全市に地区協議会があるわけではないので、実際にはこういった話を統合する場面は市にはない。地区協議会はそれをイメージしているのだと思う。生活上の課題を持ち寄って、どう解決するか協議するために地区協議会を作っている。図書館の利用者懇談会は図書館に焦点をしぼって話をしたいと思う。今年度は図書館がどういうものなのか意見交換したいと設定した。時間帯や曜日の設定で参加者の年齢層を広げるなどが課題である。
- ○図書館を愛している人がこれだけいるということはすばらしいと改めて思った。これをパワーに使わないともったいない。図書館はどんなミッションを持っているのか。いろいろな町の図書館情報などを調べると、町の性格やねらいで図書館の運営はずいぶん違う。世の中が変わっていく過程の中で、調布が三鷹や府中より図書館の機能だけがいいといわれるのではなくて、市全体がいい町だと思われるよう、少しでも近づけたいと一市民として思っている。図書館のミッションをはっきりしてほしい。予算も限られるから、市民を動員しないことにはできるはずがない。こういうことがやりたいから市民のみなさん協力してくださいといえば、協力する人は出てくる。ぜひ実りある方向付けをお願いしたい。
- ●市全体の行政は3年3年スパンの計画をたててそれを着実に積み上げましょうということである。そのやり方自体は変わらない。調布市の場合は来年から後期の3年間の計画が進んでいく。図書館は現状維持である。蔵書を集めて、耐震化を進めて、きちんと資料提供していきましょうというのが、市の中での位置づけである。図書館だけで存在するわけではないので、市の中での位置づけは、その先の3年に向けて議論しなければいけないことを補足する。利用者懇談会の日時の設定、時間配分も考えなければいけないと思う。
- ●皆様の熱意あるお言葉をありがとうございました。