平成19年度 調布市立図書館利用者懇談会中央図書館開催報告

  • 1 日時:平成19年10月18日(木)午後2時から午後3時45分まで
  • 2 会場:文化会館たづくり10階1001学習室
  • 3 参加者:調布市立図書館利用者12人、図書館職員
  • 4 内容(要旨) 

(1)教育部参事挨拶

調布市立図書館は42年目、まちの資料情報館事業、視聴覚資料室の運営に取り組んでいる。市民の皆様の支援があって育ってきたと考えている。

(2)図書館長挨拶

生涯学習の場として、地域情報化事業、視聴覚資料室、子ども読書活動推進、図書館利用に障害のある人々へのサービスに取り組んでいる。

(3)平成19年度図書館事業計画・平成18年度図書館事業報告

平成19年度図書館事業計画と平成18年度図書館事業報告を行う。

(4)京王線沿線七市図書館連携事業

京王線沿線七市図書館連携事業の説明を行う。

(5)意見交換  

○=利用者、●=図書館

  • ○視聴覚資料の整理は年度末までにすべて終わるか。
  • ●全て提供できるとは言えないが、極力提供できるよう作業を進めている。 その中で提供が不可能と思われるものは次の2点。1点目、 映像資料(ビデオ、DVD)は、著作権処理がなされているかどうかの確認が必要で、万一確認のできないものは提供できない。 2点目、初期に購入した資料は、10年以上経過しているため、劣化や汚破損が著しく、状態の悪いものは提供できない。
  • ○視聴覚資料の分類を、音楽に詳しい市民ボランティアの力を活用してはどうか。
  • ●ご意見は様々にいただいている。図書資料と分類と整合性を持った整理を行うこととしているが、いただいている御意見を参考に今後もどのような分類がよいか検討していきたい。
  • ○音楽に詳しい人からすると分類がおかしいと思うことはわかる。一方、担当する職員の方々の対応は気持ちよい。探しにくい場合は、職員に聞いてみたらどうだろうか。まちの資料情報館に関わるなかで、市民は専門的な人が多いことを実感している。図書館は市民の協力を求めるようにして欲しい。
  • ○図書館事業は、図書館だけ、市民だけで行うことはできず、ジョイントしていくことが大切。何かをつくりだそうという点で一致している。そのことを両者は意識する必要があると思う。
  • ○事業計画の説明で、昨年度は「2事業概要 1図書館資料・情報の収集・整備と提供」の説明に「収集」があったが、今年度は抜けている。資料の収集があって発信ができるのだから大切なことと考えているが、抜けた理由は何かあるのか。
  • ●計画に項目名に「収集」があるため、説明では省いた。地域資料の収集に努めるなど昨年度と考えは変わらない。
  • ○地下書庫にある資料を見つけやすくする仕組みは考えられないだろうか。千代田区立図書館では関連する本を探すシステムがあった。
  • ●千代田区立図書館は「新書マップ」と「連想検索」を組み合わせたシステムを提供している。仕組みとしては、すでにあるが、それを調布市のぴゅー太に連動させる仕組みやデータ入力が課題。地下書庫の資料を見つけやすくする仕組みづくりは以前からの課題。
  • ○大活字本は活字のポイントが22とか18とか幾つかあるようだ。利用する方が読みやすい大きさのポイントの本を探しやすくなるよう、本の背にシールを貼ったり、目録に印を付けてはどうだろうか。
  • ●利用者によって見やすい大きさ、形は様々だが、よい方法を検討したい。(その後、本の背に22ポイントシールを貼付)
  • ○以前住んでいたところ(奈良)と比べてよい図書館だと思う。残念なのは中央図書館は暗い感じ、空気がよどむ、ちょっと調べ物をしようとしても座席が、休んでいる人、荷物を置いて不在のところなどがあり、利用できないことが多い。改善できないだろうか。
  • ● 建物も古くなり、本も多くなり、座席を増やすため椅子を増やしたりした結果、暗い感じなっていることは否めない。本に太陽光は良くないこととも併せて考えながら、改修工事にあわせて改善を図りたい。空調については、お申し出いただけたら調整をする。
  • ○中央図書館の座席数は何席か。
  • ●成人用139席、児童用43席。
  • ○8階学習室と利用するとよいのでは。
  • ●持ち込みで学習している利用者には個別に8階学習室の利用を案内している。今後、8階学習室の利用を宣伝していきたい。
  • ○分館の集会室が整理され、また、職員の対応もよく、気持ちよく利用させてもらっている。終了時の点検も簡素化され利用しやすくなった。
  • ○体調が悪い時期に、予約資料を受け取るため宅配サービスを申し込んだら、来館するよう言われた。体調が悪いから相談しているのにがっかりした。介護保険制度が変更になって、ヘルパーさんの図書館への来館介助ができなくなった。図書館にあるたくさんの本から自分が欲しい本を選べる仕組みを検討して欲しい。
  • ●ハンディキャップサービスは、図書館の利用に障害がある人へのサービスと捉えている。資料の検索は電話でお受けしている。「何々についての本」という調べ方もできる。また、宅配の申込は電話でも、代理の方からも受けている。
  • ○「僕はパパを殺すことに決めた」という本が、他の図書館では利用制限になるなどの対応があるようだが、調布ではどうなのか。
  • ●利用制限は行っていない。
  • ○環境部発行「ごみの組成分析」報告書に誤りがあり、訂正をしてもらった。訂正までの5ヶ月くらいの間、図書館で閲覧し、複写を得る人もいる。訂正されたものも、誤りのあるものと同じ刊行物番号をつけていると、区別がつかない。発行前に確認をしっかりやってもらいたいが、図書館としてはどうするか。
  • ●ご指摘の資料については、同じ刊行物番号は困ることなので、行政資料室と相談する。
  • ○雑誌「PC21」を個人で購読しているが、たまたま購入漏れしたものを図書館で予約したら、30何番目とになった。
  • ●雑誌は追加で購入できにくいもので、バックナンバーになるとさらに難しい。事情をご理解いただきたい。
  • ○文部科学省からの委託事業や電気通信大学教授との関係は現在どうなっているか。
  • ●文部科学省からの委託事業は平成16、17年度の2ヵ年。現在はまちの資料情報館を市費で継続している。また、電気通信大学教授と連携した事業は現在は行っていない。
  • ○市ホームページに掲載している情報で、プリントすると右端が切れるものがある。昨年度の図書館利用者懇談会報告も修正してもらった。市役所の他の部署のものでも同様のことが見受けられるが、統一する体制はないのか。
  • ●広報課に連絡する。
  • ○千代田区立図書館は調布市立図書館とは対極にある図書館であると思う。千代田区は夜間人口が4万人、昼間人口が80万人で、5時を過ぎるとパソコンを持参して利用する利用者が多い。そのように利用者が調布とは違うことに着目してサービスをしていると思う。開架には11万冊とのことで、スペースもないことから、複本は予約が多くあっても1冊と決めているとのこと。神保町が近いこともあって購入も勧めている。こうした考え方の運営もある。
  • ○書架整理のボランティア活動を行っていると、千代田と違って、書架がいっぱい。
  • ●利用者が探しやすくなるよう、書架整理がしやすくなるよう除架作業を進める。
  • ○練馬に住んでいた時は、隣の杉並の図書館が利用でき便利だった。連携は良いと思うので進めて欲しい。逆に調布の本が使えなくなるのは困るけれども。
  • ○以前は購入していたけれど、高価ということもあって購入をやめたものがあり残念。個人では購入できないような高価な資料も入れて欲しい。
  • ○古い資料を保存して利用できるようにする書庫は大切でありがたい。
  • ●図書館としてはありがたいご意見である。
  • ○飛田給に住む知り合いが、調布には使いやすい図書館があっていいよね、と言っていたことを紹介したい。
  • ○自分ではまだ図書館をあまり利用していないが、図書館について知ろうと思って参加した。耳のハンディキャップを持っている人は、窓口で手話や筆談をするのが恥ずかしいという思い、また、表現力が少ないことから来る発語のこともあって図書館をあまり利用しないと知り合いから聞いた。そうした人々へのサービスも考えて欲しい。
  • ●各カウンター上に筆談用の道具(耳マーク表示)を用意している。予約もハンディキャップサービス係を通して行っているが、聴覚障がいの方へのサービスは課題として受け止めたい。
  • ○コピーを取るときに、複写申請書を記入するが、そこに申請者の名前記入欄がある。読書の秘密のこともあり、なんとかならないか。
  • ●図書館では、申請者欄は当日中に切り離し廃棄している。予約カード等も処理が終わった段階で廃棄し個人情報に留意して業務を進めている。
  • ○視聴覚資料のリクエストを受けないのはなぜか。
  • ●平成19年度の視聴覚資料購入の予算は200万円であり、ビデオ関係は貸出に伴う補償金の支払いもあるため、点数としてはあまり購入できない。図書館としては、映画のまち調布ということから、映画資料関係を優先して選定する予定のためリクエストはお受けしないこととしている。今後のことについては、検討課題とさせていただきたい。
  • ○分館は4月から9月まで延長開館しているが、通年にできないか。
  • ●子どもの安全を考えて、日が暮れるのが早い時期は延長をしないこととした。利用者の安全も考慮していきたい。
  • ○資料費の割合、人件費の割合はどうなっているか。
  • ●平成19年度は資料費は8500万円で、視聴覚資料は200万円となっている。