平成30年度 ハンディキャップサービス利用者懇談会(報告)
1 日時
平成30年11月15日(木)午前10時から11時30分まで
2 会場
文化会館たづくり6階601・602会議室
3 参加者
利用者8人(うち同伴者1人)、音訳者8人、点訳者4人、社会教育指導員1人、図書館職員9人
4 懇談会内容
(1) 出席者紹介
(2) 館長挨拶
利用者の方の話を伺いながら今後につなげていきたい。社会的に大きな流れとして著作権法の改正がある。実態を作っていくのは現場の仕事。
(3) 利用状況についての報告
ハンディキャップサービスの利用状況報告を行った。
(4) その他の状況報告
- プレクストーク PTN3、PTR3について
- マラケシュ条約と著作権法改正について
(5) 利用者からの御意見・御要望等(要旨)
○=利用者、●=図書館
○図書館には日ごろから大変お世話になっている。鉄道弘済会の賞を受賞された方、おめでとうございます。調布市民のひとりとして、誇りに思う。
○マラケシュ条約の批准に関連して、(仮称)読書バリアフリー法が制定予定。一日でも早い制定に向け、党派を超えた多くの議員が動いてくれており、心待ちにしている。
○普段、音訳、点訳、立体コピー等を利用している。何か要望すると一緒になって考えてくれる図書館を心強く思う。
○音訳者の方にいつも感謝している。録音図書がなければ本が読めない。昔に比べ、録音図書に感情表現がされていて聞きやすい。アクセント等が気になるものも少なくなった。聞いていて内容が頭に入ってこないような読みの場合、途中で読むのを止めてしまう。聞ければなんでもいいというわけではない。
○朗読を自分でするようになってから、音訳者の苦労がわかるようになった。十数時間にも及ぶ録音図書を仕上げる苦労を思うと頭が下がる。
○病で目が見えにくくなってから、読み聞かせなどいろいろな活動を始めた。図書館のハンディキャップサービスとも出会うことができ、ある意味でよかったと思っている。不便なこともあるが、得るものも大きい。
○対面朗読を長く利用している。対面朗読がなければこんなに楽しく暮らすことはできない。
○視力をなくし、単調な世界で暮らしている中で、協力者のみなさんの働きに勇気づけられる。
○難しい本の音訳を頼んだ。専門用語も多いので、単に文字を追うだけでなく、内容を理解していないとあれだけの読みはできない。頭が下がる思いだ。
○盲学校から大学に進み、教材が全て墨字という環境でどのように勉強していこうか悩んでいた。後期の授業で使う資料のテキストデータが存在せず、困ってしまい図書館に相談した。大量のデータを点訳してくださり、本当にありがたい。不安な状況にいる自分たちを温かく迎えてくれる。
○機械やデジタルは年々発達していくが、紙に打ち出された点字を触って読むことができるのがうれしい。
○こうしたサービスはどこに住んでいても受けられるわけではない。たまたま調布市に住んでいたからこれだけのサービスを受けることができ、ありがたく思っている。
○2年前から録音図書を利用している。録音図書により脳が活性化され、認知症予防に役立っている。
○ポストを開けては録音図書が届くのを楽しみに待っている。夫婦で一緒に読書し、内容について話をすることで会話のきっかけにもなっている。
○鉄道弘済会の受賞、おめでとうございます。一口に受賞といっても、その裏に何百時間といった音訳時間があり、感謝して録音図書を聞いている。
○自分がいろいろな活動をしているのは、利用者懇談会に出席して得た情報がきっかけになっている。そのため、オカリナ通信のお知らせには、どんなことでもいいので、視覚障害者に関するイベントの情報を載せて欲しい。
○参加者のみなさんの話を聞いて、関係者の皆様の努力に感謝している。
○オカリナ通信を毎月送ってもらっているが、時間が取れず全部聞ききれないまま返却してしまっている。自分のCDにコピーして手元に置きたい。
●対応可能です。
○PTR3がやっと手元に届いた。便利な反面、操作に迷うことがある。できればPTR3の操作を学ぶための講習会を企画してほしい。
●検討いたします。
○一般向けの利用者懇談会では図書館の中を見学する企画があると聞いた。ハンディキャップサービスの利用者懇談会でも、そのような機会を設けて欲しい。
●検討いたします。
(6) 音訳者からの御意見要旨
- 辛口の意見もいただけると嬉しい。
- 音訳を始めて3年目。今回この懇談会に参加して、自分が音訳するだけでなく、その先に利用してくださる方がいるのだということを改めて実感した。
- 利用者の皆さんが聞いてよかったと思える音訳を目指したい。
- 今日伺ったご意見は何よりの励みになり、これからの指針である。
- 利用者のみなさんの話を聞き、身の引き締まる思いだ。
(7) 点訳者からの御意見要旨
- 紙に打ち出す点訳が役立っているとの声を聞くことができ、とても励みになった。
- 点訳の依頼があった資料はどんなものでも点訳するというスタンスで活動している。
- 点訳は奥が深い。体力・気力が落ち込んでいるところへ、みなさんの前向きな姿勢に触発されて気合いが入った。
- 調布市洪水ハザードマップを触図で作成した。ぜひ触ってみて欲しい。
- 利用者のみなさんの意見が本当に励みになった。